共に ymmt. ページ32
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その日は生憎の雨模様だった
何もかも上手くいかず、俯いて歩いていた
ぼんやりとしていたのがいけなかったのだろうか
後ろから突き飛ばされ倒れ込む
背後には赤い海と愛しい人がいた
「…A、なんで、」
いつもならよく通る声も掠れて出ない
喉がぎゅっと締められたかのように痛い
海に浮かぶ君は何一つ言葉を発することなく光に運ばれて行った
君のいる白い部屋
君に付けられた沢山の機械
君が生きていることを示すグラフ
呆然とした気持ちで君を見つめ、君の手を取る
君の手の温かさにまた言葉を失う
「ねぇ、起きてよ、」
「僕、君がいなきゃ生きていけないんだ」
「…こんな僕でごめんね」
口から零れ落ちる言葉は何時になく弱気で情けない
只々君の手を握って君の顔を見つめて涙を零す
次の日も、次の日も、そのまた次の日も目を覚まさなかった
僕にも仕事があるから、何日も休んでなんて居られない
伊沢さんには もっと休め と言われたけど、1人でいると君が僕から離れてくれないんだ
そんな生活がどれほど続いたんだろうか
実際は何ヶ月も続いていたかもしれないし、そうじゃないかもしれない
僕にとって重要なのはそんなことじゃなかった
いつものように仕事をして、いつものように君の手を握って、いつものように話しかける
唯1つ違ったのは、君が目を覚ましたことだ
『祥、彰…?ふふっ、泣いてるの…?』
体が痛いはずなのに、目を覚ましてすぐ僕の頬に手を添える
気がつくと目から溢れた涙をずっと拭い続けてくれた
「ごめんっ、本当にごめんね、」
『祥彰は何も悪くないよ、大丈夫。
寧ろ心配かけてごめんね』
彼女の方が辛いはずなのに、僕のことをずっと気遣ってくれる
まるで割れ物を扱うかのように僕の頬を触る君の手は優しくて温かかった
『待っててくれてありがとう。
ただいま』
「ずっと待ってたんだ。
おかえり、愛してる」
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うーん…終わりが微妙ですね…
個人的には目が覚めた描写をもう少し上手く書きたいですね
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和音(プロフ) - 鮭大根さん» コメントありがとうございます!結構前の曲なので、もしかしたらどこかで聴いたことあるかもしれないです…!知らないのに知ってる気がすることって私もあります。笑 (2020年5月2日 1時) (レス) id: bf5ce3c5c8 (このIDを非表示/違反報告)
鮭大根(プロフ) - なんか知ってる曲だな〜と思って曲題を見たら知らない曲でした() (2020年5月2日 0時) (レス) id: c882518901 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名:和音 | 作成日時:2020年4月19日 3時