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□1.ソーダライト ページ2

────……




薄暗い地下の廊下を歩くのは私と壊理の2人。

小さな彼女の手足には包帯が巻かれていて、それを見る度に胸の奥がチクリと痛む。




「…A、今日は一緒に居られる?」



入り組んだ地下室の奥にある一室のドアを開ければ、未開封のおもちゃが散乱した寝室だ。

ぎゅ、と握られた左手につられるように力がこもった。




『…ごめんね。今日はお仕事があるから』



しゅんと泣きそうな瞳で俯く壊理。

わがままを言わない…、言うことを許されない彼女はコクリと小さく頷くと私の手を離した。


小さな背中が布団の中に潜り込んでいく。
私は小さく息を吐くと、その背中を追うようにベッドの端に腰掛けた。




『ごめんね壊理、』

「ううん」

『…おやすみ』

「おやすみなさい…」



柔らかい壊理の髪の毛を優しく撫でた私はゆらりと立ち上がると部屋を後にする。




『……ごめんね』



去り際にもう一言、そう残して。
そっとドアを閉めて私が向かうのは実験室前の廊下。

そこへ向かうために、やっぱり薄暗くて気味の悪い、…とても長い廊下を進んだ。









『……』



赤黒く染まった壁。
いつものように私はその壁を綺麗に磨く。

ああ、治崎さんはまた殺したのか。


じわりと雑巾から伝った水が腕を伝って袖を濡らす。



誰が死んだのかなんて分かりゃしない。
跡形なんて無くって、ただその場には飛び散った血がこびりついているだけ。

固まってしまった血を必死になって私が拭き取るのは、もうここ最近では日常茶飯事になっていた。



『よし』



しばらくしてほとんど血の形跡が無くなって、一息ついた時だった。

グイッと誰かに肩を引かれた私は後ろによろめく。




「A、仕事だ」

『…治崎さん』



私は死穢八斎會…いや、彼の駒だった。
沢山いる治崎さんの駒の中でも、替えのきく駒…

───捨て駒。

無個性で何も出来ない私がこの世の中で生きるには、彼の言うことを聞くことが唯一の手段だ。


私の命は、この人のモノだから。









·

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設定キーワード:僕のヒーローアカデミア , ヒロアカ , 治崎廻   
作品ジャンル:アニメ
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碧佳 - え、めっっっっっっっちゃ好きです!!!すんごい続き気になる〜!更新頑張ってください! (3月3日 12時) (レス) id: f33055e332 (このIDを非表示/違反報告)
pico(プロフ) - ありささん» ありがとうございます!そう言っていただけて嬉しい限りです! (2月17日 0時) (レス) id: 9e63868de4 (このIDを非表示/違反報告)
ありさ(プロフ) - めちゃくちゃ好きですこの作品!めっちゃうちの読みたかったドストライクです!更新ファイトです! (2月16日 22時) (レス) id: 2c7a607a36 (このIDを非表示/違反報告)

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作者名:pico | 作成日時:2020年2月14日 19時

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