同居人はドS騎士【瀬名泉】

＃4 ページ6

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泉side


「ちょっとぉ〜まだなのぉ？
俺８時以降はご飯食べないようにしてるんだけどぉ。」



『えぇ！？そう言うことはもっと早く言えよ！下さい。』






目の前で騒いでるやつは鈴森A。



ママの知り合いということで、ママとパパが長期間のバカンスに行っている間一応お世話になるわけだが。



『ご飯できましたよ！後は食べるなり飲むなり好きにしてください。』



こいつのことを一言で言うならば、バカ。



もう1つ付け加えるんだったら変人。




『いただきます！(ﾁﾗｯ』


うわ、何かこっち見てくるんだけどぉ。



「‥‥‥いただきます。」



そう言うと満足そうな表情をするこいつ。



見た目はそこそこ良い料理。



問題は味だけどねぇ。(パク。



‥‥‥おいしい。



『ど、どうですかね？』



少し緊張したような表情。



「おいしい」



なんて素直に言えるわけもなく



「まぁまぁなんじゃない」



とだけ言うと、こいつは



『そっか、良かった！』



と言い、また食べ始める。



まぁまぁって言ったはずなのに何で嬉しそうにするんだか。



やっぱりこいつは変人だ。



俺のこと知らない女に会ったのは初めてだし、



あげくの果てにホストと勘違いされるし。



初対面なのに殴ってくるし生意気だし。



ほんと変なやつ。






でも、こいつはそこら辺の女とは違って変に着飾ってないし、媚びを売ったりしない。



『ごちそうさまでした。
あれ〜？まぁまぁとか言ってたのにペロリと食べちゃったんですね〜』



あぁ、そうそう、俺に反抗してくる女も初めてだったねぇ。



「残すとあんた俺の分まで食べかねないでしょぉ？そうなると、あんたブクブク太っちゃう可能性があるからねぇ。」



「はぁ！？誰もあんたの分まで食べないし！
ていうか本当に失礼なやつ！！」



「あれぇ〜あんた俺より年下じゃなかった〜？ちゃ〜んと敬語使わないと失礼だよねぇ〜？」



『は、腹立つ〜‥‥！』



変人だけど、面白いやつ。



これが俺と鈴森Aの出合いだった。

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