あ い 色 / DAIGO . N

8色 ページ8

そして今は帰り道。



すっかり夕暮れになってて私たちの影は繋がってる。


あ、手を繋いでるってことな。






「A、あれなにかな…」






大吾が指差す方向は今朝はなかった段ボール。

中を覗くと子犬が入っていた。




捨て犬？





「この子かわいそうやな」




「せやな」






二人でしゃがみこんで子犬の頭を撫でる。
お腹を見せて喜ぶ姿がかわいい。






「オスやん。」






「そうじろう、お腹減ったか？」







「ん？大吾、そうじろうって誰？」







「この犬。名前なかったら不便やん。


やから、そうじろう！」







元気いっぱいに言う大吾、ほんまにかわいい。

ということでそうじろうという名前をつけ、飼い主が見つかるまで大吾の家で預かることになった。








「そうじろう、よかったな？



大吾ありがとう」






「ううん、Aと会う理由できたから会えるやん」







「ちょ、ほんまやめて」





そうじろうで顔を隠す私。


平凡な日々やな。

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