あ い 色 / DAIGO . N

16色 ページ16

大吾のお兄さんとは私も仲良くさせてもらってた。



ほんまにいいお兄ちゃんやなって。





大吾と仲良くて毎日お兄さんの話を聞いてた。




でもある日、大吾が泣きながら私の家に来た。

その日の天気はまるで大吾の心を表してるかのような荒い天気やった。





“ 西畑くん… ”




“ 兄ちゃんが、兄ちゃんが！ ”






泣きながら訴えてくる大吾を私たちは温かく迎えた。

兄ちゃんが病気、大吾がそう口にしたとき私の頭が真っ白になった。


あんな元気なお兄さんが病気になんてなるわけない。

無縁やろって思っとったのに。








「…A？A」





「あ、ごめん。」





「泣いてるけどなんかあった？」





「ううん、大丈夫やで。」





「そか、なんかあったら絶対言うんやで」








その頃からか、大吾が心配性になったの。


大吾はもう誰も失いたくない、と言っていた。




そんな大吾の気持ちを大切にして、

大吾の心配性をちゃんと受け止めてる。








「うん、わかった」






「ん、」







無意識に私の頭を撫でるのは大吾の癖やろう。

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