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ベルトルトside
保健室を後にした僕は、
鳴り止まない鼓動と冷や汗が追い打ちをかけるように責め立てているようでしばらく立ちすくんでいた。
ラ｢＿＿い、おい？｣
ライナーが何度か声をかけたところで気づいた僕はハッと顔を上げ、ライナーとアニを交互に見つめた。
ア｢どうしたの？｣
僕は見た事をそのまま話すことにした、リヴァイさんがかいがいしくも背中をさすり優しい言葉をかけていたこと。
無意識に彼女は先生、ではなくリヴァイさんと親しげに呼んでいたこと。
その時の何か知られては行けないことを、僕は聞いたような気がしたこと。
彼女の優しい言葉にも返事ができなかったことを。
ラ｢あ〜…まじか｣
ア｢でもまだ分かんないんじゃない？｣
二人は気を使ってかあえて明言するようなことはせず、事情があるのかもしれないと口々に言った。
でも僕だけは、あの記憶を思い出してはリヴァイ兵長がAに執着をしていることに少なからず脅えていた。
ラ｢でもまぁ、なんでAの存在を今更見せつけるようにしたんだろうな、連れてこなければ俺たちにバレやしないのに｣
ア｢詳しいことは徐々に探って、まずはAと友人になるところから始めるよ｣
と、会話はしたは良いものの放課後になるまで中々会話を重ねることは出来なかった。
保健室から戻ってきた彼女に少しは優しく対応できたつもりだったが、どうしても所々に影がチラつくのが気になる。
(リヴァイさんに雰囲気が似ている……？)
横目で覗くようにしてAを見るうちに、違和感の正体が判明してきた。
過去に僕がライナーやアニから、付き合ってる時のふたりは雰囲気が似ていたと冷やかされていたことを思い出す。
両親が知り合いというのも、家族ぐるみでの付き合いを幼いことから続けていた可能性もある。
ラ｢やけに今日はぼーっとしてんな、A帰っちまうぞ｣
転校生ブーストという訳では無い、容姿端麗で性格も変わらず優しく明るい彼女は現世でも人気者になるのに時間はかからなかった。
べ｢えっ、一緒に帰るの！？｣
ラ｢当たり前だろ、学校の案内でもしてやろうぜ｣
と話してる間にもAはクラスメイトに手を振り教室を出てしまう。
ア｢ったく、あんた達に任せてたら日が暮れる｣
スクバを慌てて持ちアニとライナーを追いかける。
角を曲がると急に何かにぶつかった。
べ｢ちょっ……｣
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作者名：もか。 | 作成日時：2023年11月13日 7時
