【銀魂】少し変な夫婦愛

なな ページ7

どうしよう。目が覚めたら晋助さんが隣にいるわ。
寝顔、綺麗すぎない！？
カメラを常備しないと。
ってそうじゃない！
ばっ、と視線を下にやれば少し乱れてる浴衣。なるほど。何も無かったのね！

｢おはようございます。朝ですよ。｣


精一杯の冷静さを絞り出し、震える手で晋助さんの肩を揺する。



依然、晋助さんは爆睡している。
そして寝ぼけたまま私の手を握りしめる。
か、可愛いっ！なにこれっ！キュン死というのはこういう事なのかしら？

｢ふふふ。何だか夫婦みたい。｣


いや、夫婦なんだけれども.......。
幸せすぎる。なんなの、この至福の時間は。


｢あなた。起きてくださいな。なんて言ったらもう理想の夫婦よねっ！(*´＞д＜)｣


私たちも、いつかそんな夫婦になる日はあるのでしょうか。
始まりこそ政略的だ。私も彼も望んでいない。けれど、結果的に私はこの人を愛している。
幸せな、恋愛結婚をするような夫婦仲に私はやはり、少しだけ憧れる。


｢.......朝からふざけないで、ちゃんとしないとね。｣


時計を見るとまだ早い。晋助さんの寝顔を見たら私も寝たくなったので寝よう。

何故、晋助さんの部屋で晋助さんと一緒に寝ているのか分からないけれど、
少しだけ、本当に少しだけ期待してもいいのかな。
今日、旦那様は吉原へ行くと言っていたけれど、哀れな妻に少しの情けでもいいから、触れて欲しい。

地上にいる女の人たちよりも、上空にいる女の人たちよりも、そして地下に閉じ込められた吉原の女の人たちに負けないように、私は自分磨きをして、触れてほしいなあ。


潜り込んだ布団は暖かい。少しだけ、距離を縮めて、可愛い寝顔になるように寝る。




.....................
無理。こんな尊い顔が目の前にあるのに呑気に寝てられないわ！
くそおお！カメラを、小型カメラを持ち歩くべきね！

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