よんじゅうよん ページ44
私と晋助さんはその後、数日間だけでも話せなかったことを話す。
夢の話を、した。
小さい頃、自分は何になりたかったのか。
私は、何を目指していたのだろうか。
分からない。けれど、晋助さんは違ったらしい。
当時のまま成長したかった、と。
彼の過去を私は知らない。だからこそ、吉田松陽に対する嫉妬心が僅かに私の心の中に存在するくらい。
深堀してはならない事だから。
「私、本当は他の人と結婚する予定だったらしいんです。」
どこかの武家らしい。誰か知らないけれども、父からそのような話は聞いていた。
武家の生まれ、一応名誉のある家柄だから、仕方が無いと思えば仕方が無い。
けれど、仲良しの妙ちゃんたちは、好きな人と結婚できて私もいつか好きな人と結婚出来るものだと思っていた。
けれど、その縁談は進むことは無かった。
「俺が、縁談を持ち掛けたからな。」
ああ、やっぱり。
父は、攘夷戦争時代から幕府に仕えながらも攘夷浪士側に居た。
理由は、母が死んだことによりこの世なんてどうにでもなれと自暴自棄になってしまったからだ。どうせ生きるなら、面白い方がいい。刺激さを求めた父は、攘夷戦争に関与し、資金や武器を秘密裏に渡していた。
そして鬼兵隊とも少し関係していたらしい。
家に晋助さんが来たことを知っている。
「ありがとうございます。だからこそ、私は今幸せです。」
良家よりも鬼兵隊に嫁がせた理由は、わからない。面白さゆえにした事なのだろう。
妹や弟たちは良家と結ばれるだろう。
父の愚かさを、面白さを求め続けた愚かな父に少しばかりの感謝をしなければならない。
精一杯の笑顔で、心の底からの笑顔で、晋助さんを見つめた。
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あゆ(プロフ) - ですよねー!かっこよすぎて昇天しそうです笑 (2020年3月14日 9時) (レス) id: 8ec03401c5 (このIDを非表示/違反報告)
どびさん(プロフ) - あゆさん» 分かりますー!!170センチーズばかり見ちゃいます笑 (2020年3月14日 0時) (レス) id: 71a087b25f (このIDを非表示/違反報告)
あゆ(プロフ) - そーなんですよねー。銀さん嫌いではないけど進んではあまり読んでないんですよねー…なので書いてくれると嬉しいです!よろしくお願いします! (2020年3月10日 22時) (レス) id: 8ec03401c5 (このIDを非表示/違反報告)
どびさん(プロフ) - あゆさん» 全然愚痴っちゃって大丈夫ですよー!確かに、銀さんが結構多いですもんね.......もし次回小説を書くなら沖田くん書いてみます!そうしたらまた読んでください!笑 (2020年3月10日 22時) (レス) id: 71a087b25f (このIDを非表示/違反報告)
あゆ(プロフ) - ですよねー!もうなんか大好きです!170センチーズ夢小説探してるんですけどなかなかないんですよーなんか愚痴になっちゃってすいません。これからも頑張ってください! (2020年3月10日 21時) (レス) id: 8ec03401c5 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名:どびさん | 作成日時:2020年2月4日 18時