よんじゅう ページ40
部屋を飛び出す。
晋助さんは自室にいるとまた子ちゃんに聞いたのでそちらへ向かう。
ノックを3回する。
上手く、誤解を解けるだろうか。
証拠となるように、私は小さい頃の写真を持ってきた。私と、妙ちゃんと新八くんの写真。
昔、家から出ることを禁止されていたけれど、抜け出して遊んでいた。その際に妙ちゃんたちのお父様に写真を撮ってもらった。
信じてくれますように。
「Aです。晋助さん居ますよね?」
扉の奥で鍵を開ける音が聞こえた。
ガチャっと音を鳴らして開いた先には晋助さん。
寝起きなのか、少し寝癖がついている。今日は久しぶりの休みらしい。
そんな日に申し訳ないと思いつつも、私はやはり誤解をとかなければならない。
「あのっ、食事をしませんか。」
ここで、あなたが好きです、と言えたらいいのに。
その逞しい胸に飛び込みたい。嗚呼、どうしてそれを行動に移せないのかな。
自分が少し嫌になる。
「あ?」
不機嫌な晋助さん。
そんな姿に思わず震え上がりそうになる。それもそうだろう。好き同士で結婚したものでは無いけれども、新婚の妻が浮気してるかも知らないだなんて、恐ろしいわ。
「お腹、空いてませんか?私は空いてます。一緒に、食べたいです。」
まるで、幼い子供のようだ。
事実、私は十数年前にお母様にそう言って美味しいスイーツを食べた記憶がある。私が食べたいと言い張って無理やり外に出て食べた。
わがままな私の願いを叶えてくれた母と、晋助さんは違う。嫌と言われたら終わりかもしれない。
「.......行くぞ。」
髪の毛をかきあげて、晋助さんは颯爽と廊下を歩く。
鉄の戦艦は、廊下も鉄で出来ている。触れると冷たい、鉄。
歩く度にカツカツと音がする。
「はい。」
私の愚かな言動のせいで、嗚呼、申し訳ない。
優しい、優しいよ。晋助さん。
私は静かに、晋助さんの後を追うようにして、食堂に向かった。
168人がお気に入り
この作品を見ている人にオススメ
「銀魂」関連の作品
感想を書こう!(携帯番号など、個人情報等の書き込みを行った場合は法律により処罰の対象になります)
あゆ(プロフ) - ですよねー!かっこよすぎて昇天しそうです笑 (2020年3月14日 9時) (レス) id: 8ec03401c5 (このIDを非表示/違反報告)
どびさん(プロフ) - あゆさん» 分かりますー!!170センチーズばかり見ちゃいます笑 (2020年3月14日 0時) (レス) id: 71a087b25f (このIDを非表示/違反報告)
あゆ(プロフ) - そーなんですよねー。銀さん嫌いではないけど進んではあまり読んでないんですよねー…なので書いてくれると嬉しいです!よろしくお願いします! (2020年3月10日 22時) (レス) id: 8ec03401c5 (このIDを非表示/違反報告)
どびさん(プロフ) - あゆさん» 全然愚痴っちゃって大丈夫ですよー!確かに、銀さんが結構多いですもんね.......もし次回小説を書くなら沖田くん書いてみます!そうしたらまた読んでください!笑 (2020年3月10日 22時) (レス) id: 71a087b25f (このIDを非表示/違反報告)
あゆ(プロフ) - ですよねー!もうなんか大好きです!170センチーズ夢小説探してるんですけどなかなかないんですよーなんか愚痴になっちゃってすいません。これからも頑張ってください! (2020年3月10日 21時) (レス) id: 8ec03401c5 (このIDを非表示/違反報告)
作品は全て携帯でも見れます
同じような小説を簡単に作れます → 作成
この小説のブログパーツ
作者名:どびさん | 作成日時:2020年2月4日 18時