胡蝶しのぶさん 壱 ページ8
｢あら、Aさん。お久しぶりです｣
そう言って柔らかく微笑むのは鬼殺隊 蟲柱 胡蝶しのぶであった。
彼女は鬼の頚が斬れない剣士だが、それを恥とせず、努力を重ね、己だけの戦い方を見つけた素晴らしい人である。
そんな彼女は、ずっとAの憧れであった。
鬼殺隊に入ってから何かと縁があり、見かければ挨拶を。
時間があれば立ち話もするような仲になった。
｢お久しぶりです、しのぶさん！
任務帰りですか？お疲れさまです。｣
｢ありがとうございます。あの三人は大人しくしていますか？｣
｢炭治郎くんたちですか？はい、今日は割と大人しくしていますよ！｣
ならよかったです、と微笑む彼女は美しい。
その美しい笑みは絶やさないものの、どこか違う感情が裏にあるのではとAは感じていたが
他人の心にずかずかと土足で踏み入るのは失礼だと思い、何も言わなかった。
｢Aさん、髪飾りが曲がっていますよ｣
｢えっ！？うそ、すみません！見苦しいものを……！
すぐに直してきますね！｣
｢ああそんな、見苦しくなんてないですよ？
私が直してあげますね｣
彼女はそう言うとふわっと近付いてきて、慣れた手つきで髪飾りをつけ直した。
距離が近く、彼女のふんわりとした良い香りが鼻腔をくすぐる。
女性特有の柔らかい胸や細い指がAに触れる度に胸が高鳴った。
同性ですらこんなにも緊張して、惚れ惚れしてしまう程の美しさ。
Aの緊張はすぐにしのぶに伝わり、くすりと笑い声が聞こえた。
｢そんなに緊張しないでくださいな。
顔も真っ赤ですね。なんだか悪いことをしてるみたいです｣
｢す、すみません………！｣
｢ふふ。冗談ですよ。
はい、出来ました｣
すっと離れていく心地の良いそれに名残惜しさが残るものの、自分だけが味わっていいものでもないと考え、ペコリと頭を下げた。
｢ありがとうございます、しのぶさん｣
｢どういたしまして、です。
この後少しカナヲに用があるので、それが終わったらお茶でも飲みながらお話しましょうか。｣
｢え！？｣
｢それじゃあ、また後で｣
ひら、と手を振ってにこりと笑顔を残してしのぶは去っていった。
Aは、顔の熱を冷ますことに必死だった。
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三色 ─みしき─(プロフ) - 煉獄推しさん» 申し訳ありません。只今リクエストは受け付けていません。 作品を読んでくださりありがとうございます (2021年7月4日 10時) (
レス) id: d6f8835509 (このIDを非表示/違反報告)
煉獄推し - リクエストオッケーですか?オッケーなら、返信が来たときに送りたいのですが… (2021年7月2日 18時) (レス) id: c685ed7b70 (このIDを非表示/違反報告)
すい(プロフ) - みしろさん» いえいえ、拙いだなんてそんな！みしろさんの作品大好きです！いやいや、私こそ様なんて付けなくていいのですよ…！あわわ、ありがとうございます…！変則的なので不安ですがもそもそ活動していきます…！ (2019年7月4日 2時) (レス) id: ebec16ed5f (このIDを非表示/違反報告)
みしろ(プロフ) - すいさん» なんと……!!私の拙い文章を読んで下さっていたとは!!有り難き幸せ!!様なんて付けないでください!!むしろ此方が様を付けなければいけないような……(？)すい様のペースで良いのですよ…… (2019年7月4日 2時) (レス) id: 509e58e731 (このIDを非表示/違反報告)
すい(プロフ) - みしろさん» みしろ様 ひょえ〜ッッ！ありがとうございます…！実はこっそりみしろ様の作品を見てましてひっくり返りそうになりました…。ありがとうございます、まったりと更新していきますね(´▽｀) (2019年7月4日 2時) (レス) id: ebec16ed5f (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：三色 | 作成日時：2019年6月17日 3時
