桜木軍団の紅一点は、バスケットマンたちに迫られています。2 (ページ32)

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路地裏の乱闘ページ32

アタシはストリートコートの揉め事のなかに
入り、バスケ少年の前に立った。

　案の定、ターゲットは彼からアタシに変わった。

「なんだコラ女！」

「俺らはコイツと話をしてたんだぞ！」

「女はすっこんどけ！オラァ！！」

男はアタシの肩を強く押したけど、そんな力じゃ
アタシはよろけることはない…ただ、この子を喧嘩に
巻き込むわけにはいかない。多分見るからに何処かの
バスケ部の人だ……喧嘩なんてしたらこの子が困って
しまう。

清「ちょ、お前ら！女に手ェ上げるなんて！！…んっ！」

京子「大丈夫よ、おねーちゃんに任せて？」

アタシはバスケ少年に向けて「ｼｯ」と人差し指を口に
当てた。彼はアタシの後ろに一歩下がる…目の前の番長達は
アタシの肩を掴み、、

「クソ、むかつく女だぜ…おらこっち来い！」

「って、おいおい、よく見ると結構上玉じゃねえか」

「相手してくれよぉ？おねぇちゃあん…」

気味の悪い手で肩を強く掴まれ、番長達はアタシを
連れてビルの角に向かった。アタシは先ほどの少年に
アイコンタクトを送った。

京子「(い・ま・の・う・ち)」

清「お、おい！」

少年の声が遠くなると共に、ビルの隙間に入った。
それが喧嘩の合図…アタシは肩を掴んでる男の後頭部に
蹴りを入れた。

「ぁグァｯｯ！？」

男は派手に倒れ、ゴミ溜にヒットした。
すると他の2人はアタシに怒鳴りつけた。

「て、テメェ！何しやがる！！」

「このクソ女！！調子に乗りやがって！！」

男達の言葉を無視してアタシは拳をﾎﾞｷﾎﾞｷｯ…と鳴らす。

京子「はぁー、うるせぇうるせぇ…
　喧嘩に合図もクソもないだろうが、
　それに…あんな大口叩いといて女に簡単に
　やられるなんてあんたら恥ずかしいと
　思わないわけ？」

「っ〜っっ！このヤロｫ！」

「やっちまえ！！」

　他の2人も…2分も経たないうちに気絶……
アタシは赤のスカジャンの埃を叩き、「さて」と…
路地裏を出る。だが、角を出た瞬間、、

清「あぁっ！」

京子「！！」

さっきのバスケ少年がアタシを見てｷﾞｮｯとしてた。
あー、これは…見てたなコイツ。