屋上と美男子 ページ5
京子「ふぁあぁ〜っ」
昨日のバイトが長引いてしまったので
睡眠時間が削られ、今すごく眠い…
京子「1限はサボるか…うんしょ」
サボる時は屋上の塔屋で寝るのがあたしのルール。
さて寝ようと思った瞬間に、先客がいた。
京子「誰だ、コイツ」
顔をよく見たらすごい美形だった。
前髪すごく伸びきってるけど、睫毛は長く鼻筋は綺麗、
白い肌によく映えている桃色の唇。てゆうか、図体でけー。
見れば見るほど目移りしてまう……
すると、いきなり腕を引っ張られた。
京子「…………っ!うぉ!?」
「だれだ…」
京子「はっ…ちょっとなに…」
「誰だオメーは」
その美男子はわたしを見てギッと睨む。
きっとわたしの視線が眠りを妨げたんだろう。
でも、
京子「人に名前を聞く前に、まず自分の名前を名乗ったら?」
バッ!と彼の腕を振り払って睨み返した。
当然だ、そんな無礼な態度をとられてはこっちまで
イライラしてしまう。
「……流川、楓」
京子「るかわ…ん?流川?」
昨日の会話を思い出す。雪子さんが言ってた
バスケ部の流川楓を……。なるほどね、コイツだったのか。
流「おい、テメーも名乗れ」
京子「あ?あぁ……二科京子」
流「……ふーん、でなんか用か」
つくづく口調が苛立つな、この男。
顔がいいのかなんか知らないけど、私が苦手なタイプだ。
京子「はぁ……この塔屋で寝ようとしたら、
アンタがいただけ。別に用はない、はぁ…
先客がいるなら他のとこで寝る。じゃ……」
降りようとしたら腕を引っ張られた。凄い力だったので
後ろに倒れてしまった。
京子「ちょっと、危ないわよ…」
流「責任…」
京子「え?」
流「俺の眠りを妨げた。その責任をとれ。
このドアホウが…」
京子「え?ちょ、ちょっと!」
スルッと、アタシの腕を退かして勝手に膝に頭を
乗せてきやがった流川。蹴り飛ばそうと思ったが、
もう遅い…すぐに流川が寝息を立てた。
京子「はぁ、なんなのよ…」
当初の目的が果たせない上に、初対面の男に膝枕ァ?
もうわけわからん…私はめんどくさくなり、ポケットから
飴を取り出して天を仰いだ。
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なな(プロフ) - 主さんの刺さりまくりでまじで好きですどハマりしすぎて、、😭読み進めるのが楽しみです!!! (3月31日 22時) (レス) @page27 id: 3ca32de087 (このIDを非表示/違反報告)
凛音 - ふぇん、好き(唐突)。更新頑張ってください! …洋平くんとか仙道くんの絡みが見たいです(( (12月11日 23時) (レス) @page21 id: 9f1f8db22f (このIDを非表示/違反報告)
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作者名:赤星 | 作成日時:2023年12月6日 3時