飴 ページ18
今日の3限、体育…
アタシは屋上でサボり…
カラコロ……
口寂しいから飴は持ち歩いてる。今日は林檎。
屋上の塔屋に誰もいないから独り占め、快適♩
京子「空が綺麗だな」
すると、カツカツ…と洞爺の階段を登ってくる音がした。
見覚えのある黒髪、流川だった。
流「!」
京子「よ、流川」
流「授業をサボるな」
京子「お互い様でしょーが」
流川のクラスは数学…小池か。
アタシもあの教師は苦手だから正直流川の気持ちがわかる。
流「…………甘い匂い」
京子「ん?」
流「なんかオメーから甘い匂いがする」
京子「あー、飴のこと?」
れ、と舌を出して舐めてる飴を見せる。
流「ふーん」
京子「口寂しいときに舐めるの、他にガムとかね」
煙草のことはあえて言わない。
私は流川がじっと見つめてくるので、ポケットから
赤の包みを出し、
京子「流川、はい」
流「?」
京子「飴、あげる」
カサッ…と音を立て、流川の掌に包みを落とす。
林檎の絵が描かれた飴。流川は「ウス…」と首を下げ、
雨を舐め始めた。
京子「この前練習見た時、流川が
どんだけバスケ好きかわかったよ」
流「((カラコロ…」
京子「アタシまだバスケットのことよくわかんないん
だけど…よく見たら意外と面白いんだなーって、ルール
とかまだ晴子に教えてもらってるんだけどね…」
流「…………」
京子「花道のこと気になるっていうのが1番の理由
なんだけどね、今度見に来る時はちゃんとチームの
人達のことも応援する事にした。
勿論、流川のことも応援してるから」
流川はずっと黙ったままだった。
この男は口数が少ないから何を考えてるのか
わからなかったけど…まぁ、気にすることでもない。
アタシと流川はサボり2人組、飴をカラコロ舐めながら、
寝そべって空を眺めてた。
流「(応援してる…か)」
流川の口元が、少し緩んだことをアタシは気付かなかった。
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なな(プロフ) - 主さんの刺さりまくりでまじで好きですどハマりしすぎて、、😭読み進めるのが楽しみです!!! (3月31日 22時) (レス) @page27 id: 3ca32de087 (このIDを非表示/違反報告)
凛音 - ふぇん、好き(唐突)。更新頑張ってください! …洋平くんとか仙道くんの絡みが見たいです(( (12月11日 23時) (レス) @page21 id: 9f1f8db22f (このIDを非表示/違反報告)
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作者名:赤星 | 作成日時:2023年12月6日 3時