File368 ページ21
Youside
「いや、そんなものはステージに落ちてなかったよ。」
「じゃあ無くなった物は?例えば針金とか軍手とか。」
「あぁ、スタッフがステージの袖に置いてあった工具箱の中から、その2つが無くなってたらしいよ。」
「じゃあさ、工具箱の横に立ててあったパイプ椅子もスタッフさんがそこに置いたの?」
「いや、もっと奥に置いてあったらしいんだけど…。」
「おい、この機材このままだってよ。なんかライ中止だってよ。」
「なんだよ、せっかく解いたのに結び直しかよ。」
結び直し…あの紐を使えば、トリックはできる。
「あの、パイプ椅子も調べたんですよね。」
「いや、まだ。持ち帰って調べようと。
あの鑑識官がマイクスタンドと一緒に。」
「すみません、ちょっと座面の裏を見せてもらえませんか?」
「えっ?ちょっとだけなら。」
「ありがとうございます。」
座面の裏を見せて貰えば、やっぱり例のアレが付いていた。
なるほど…そういうことね。
「あの、もういいですか?」
「あ、すみません。ありがとうございました。」
「すみません、通りますので退いてください。」
「退いて、退いてください。」
退いて…退いて、この言葉…どっかで…いや、言われたことは何回も人生の中である。
”貴方は組織の良くない所まで知ってしまったのよ、Kitty。”
「…Kitty…。」
”Hell Kitty…お前はまだ殺さないでおこう。”
”いずれパンドラの箱を開けることとなるだろう。”
「__い、おい!」
「…じ、陣平。」
「大丈夫か?顔色悪ぃけど。」
「大丈夫大丈夫。」
かと言って…組織のある場面を思い出したって言える訳が無い。
それを私が思い出したとして、陣平達に危害が及んだら?
そんなの、私自身が許さない。
”許さない…お父さんとお母さんを殺して!
私がいつか、いつか殺してやる!”
「A、ちょっと来い。」
「ちょ、陣平…なに!」
「いいから、奴が気づいてない内にだ!いいな。」
その言葉に過敏に肩が上がり恐怖心も来る。
私は陣平に腕を引っ張られて、外に急遽避難することとなった。
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反町ゆうり(プロフ) - すいさん» リクエスト…ありがとうございます!感謝です!(泣)そのシーン今後考えてみようと思います!すい様こそお体に気をつけてください! (2022年11月8日 22時) (レス) id: 9c7b927df5 (このIDを非表示/違反報告)
反町ゆうり(プロフ) - すいさん» 遅くなってすみません…(汗)漆黒の追跡者、わかりました!今度キリのいい所で更新していきます! (2022年11月8日 22時) (レス) id: 9c7b927df5 (このIDを非表示/違反報告)
すい(プロフ) - 更新再開ものすごく嬉しいです😭😭😭リクエストなのですが漆黒の追跡者をお願いしたいです! (2022年11月8日 22時) (レス) id: b0ccef1124 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名:反町ゆうり | 作成日時:2022年6月25日 8時