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Aside




「こんな時ですが薔薇風呂をご用意いたしました。」




「薔薇風呂!おっ!」




部長がすぐに反応して駆け寄ってきた。笑




「こちらがA様。この薔薇は"ルイ14世"でございます。」




「すご、イニシャルが入ってる。可愛い。」




「こちらは…。」




「アカネだ〜!」




「で、こちらはH・K。金田一様の分でございます。
トゥールーズロートレック。」









大浴場だから期待したのに…くっそ〜、A!




「野郎だけで薔薇風呂。」




隣で湯船に潜っていた部長が顔を出して一人で楽しそうだ。




「この薔薇が"蓮花"。で、こっちが"美咲"。」




「うわ〜部長が、また壊れた〜!」




「えっ?」




「薔薇に女の名前付けるとかついて行けないんですけど。」




ないない…趣味が。




「ちょ…"蓮花"と"美咲"って薔薇なの。俺の親父が、
薔薇の研究やってて小っちゃい頃から好きだったんだ〜、ハハ。」




部長の肩を見ると、何故か傷。




「あぁ〜!部長、ケガしてるよ。すげぇ痛そう!」




「あっ、あっ、あっ、これは、やけどの痕だ。」




「あっ、そうなの?」




「いい匂い!」




隣からAの声が聞こえた。




「A!そっち、もう入ってんの?」




「これからだよ〜。」









はじめちゃんの声ってこんなに聞こえるもんなんだ。




「あっ、お邪魔します。」




お湯に浸かって居たのはジゼルさんだった。
ジゼルさんは私の顔をみるなり湯船を出てタオルを巻いた。




その後、歩いている最中にタオルが取れて背中には…大きい、
十字架のやけどのような傷痕が残っていた。

▽→←▽



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作者名:反町ゆうり | 作成日時:2022年3月15日 18時

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