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Aside
いやぁ…変に思われた、よね?
「こんなん習ってないよな〜辻君。」
「習いました!」
「金田一が、何でここの高校に入れたのか俺は不思議でしょうがないんだが。」
「私もそう思う。」
部長は黒川さんの横に座る。
「まさに…。」
「「「オカルティ。」」」
みんな、仲良いな。笑
すると、はじめちゃんの鞄から着信音が。
「金田一先輩、ケータイ鳴ってますよ。」
「誰の?これ。」
はじめちゃんの鞄から出てきたのは、真っ黒いガラケー。
「もしもし。」
はじめちゃんが出たら、すぐに顔色が変わったのがわかった。
「え…?!ちょ、はじめちゃん?!」
「…付いてきて。」
はじめちゃんに急に腕を掴まれて、部室を飛び出した。
・
「…え、映画館?何で?」
「いいから。」
映画館に着いても一向に離されない手。
はじめちゃんのメモ帳には、"L-9 L-10"と書かれていた。
私たちは隣同士にその席に座る。
「会いたかったよ、金田一君。Aちゃん。」
「高遠…?!」
私は焦ってはじめちゃんの顔を見た。
そんな私にはじめちゃんの手はより一層、強く握られた。
「君達に頼みがある。」
そう言って渡されたのは、手紙。
"高遠遥一さま。長年の研究の末、今まで実現不可能とされて来た
幻の青薔薇の栽培に成功いたしました。
8月23日 薔薇十字館にて愛好家を集め、
その完成披露会を行いますのでぜひ、ご参加ください。
なお、この会で、高遠さまは招待客の中にいる、
ご自分の兄弟の死を目撃することになるでしょう。
ぜひ、この機会をお見逃しなく。"
「ロ…ロセンクロウ…クレウス。」
「ローゼンクロイツでしょ。」
「外人?」
「ドイツ語で"薔薇十字"って言う意味。」
「さすが、Aちゃん。」
ってか、はじめちゃん英語も読めないのかい。
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作者名:反町ゆうり | 作成日時:2022年3月15日 18時