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美雪side
はじめちゃんとAちゃんが良い感じの雰囲気だったから、
私達三人は離れたところで見守ってた。
「金田一のやつ、大丈夫か?」
「先輩なら心配ないですって。」
「余計なことしないといいけど…。」
はじめちゃんは、Aちゃんのこと大好きだけど、
だからそれ以上に余計なこと言っちゃうことも多いんだよね。
「俺守って余計なことすんじゃねぇよ。」
「えっ?余計なことって何よ!
私だってはじめちゃん守ることくらい…。」
はじめちゃんはAちゃんのことを優しく抱きしめてた。
「金田一がぁ〜…!!」
「「部長は黙っててください!!」」
・
はじめちゃんに抱きしめられて、しばらく離してくれなかった。
「はじめちゃん…どうしたの…。」
「俺、Aに何かあったらどうしようかと思うじゃねぇか…。」
「ごめん…はじめちゃん…。」
はじめちゃんから離れると、はじめちゃんが泣いてる…?
「はじめちゃん、泣いてるの?」
「んなんじゃねぇよ、泣いてねぇし。」
「誤魔化さなくてもいいんだよ?笑」
「うるせぇよ。」
「あ、ちょ…!」
はじめちゃんにいつもとは違うけど、ちょっと強めに頭を撫でられる。
「もぉ!ぐちゃぐちゃ…。」
「俺をからかったらそうなるかんな。笑」
「はじめちゃんの意地悪!」
「A。」
はじめちゃんに呼ばれて振り返った次の瞬間に、私とはじめちゃんの唇が優しく触れた。
「…は、はじめちゃん…!!」
「ありがとな。」
はじめちゃんが笑顔を見せてくれて、私はその笑顔に釣られるように笑った。
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作者名:反町ゆうり | 作成日時:2022年3月11日 20時