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Aside
その映像というのも、
私がはじめちゃんに水をぶっかけられる前の映像。
「さっき自分の撮ったビデオ確認してたら、
妙な映像を撮れてたことに気がついて。ほら、ここ!
黒河さんが蛇口に何か細工してる。」
「これ、例のカッターの刃か?なんで黒河がこんなことを。」
「そう言えば…。」
「どうした?」
「前に部室で着替えてた時黒河さんが…。」
"蔵沢のせいで私の夢がめちゃくちゃよ"と言っていたのを思い出した。
「彼女は、蔵沢さんに主役を降ろされたことを恨んでいた。
つまり、蔵沢さんを殺す動機が…。」
「よし、わかった!犯人は黒河美穂だ。あいつには、
殺害しの動機がある。」
「ちょっとそれ、今僕が言ったんですけど。」
「それはおかしいだろ?」
「なんでですか?」
「彼女がどうして3人の他の先輩まで殺さなきゃいけないんだよ。」
「あっ、それはこれから考えようかと…。」
真壁先輩、今絶対考えてなかった。笑
「でもはじめちゃん、Aちゃん。
残った四人の研究部員の中に犯人が居るって変よ。
だって部室も映写室も鍵が掛けられていて、
亡くなった蔵沢先輩が2つの鍵を持ってたんだよ。」
「そう、2つの部屋は完全に密室だった。」
「いや、何かトリックがあるはずなんだ。
二重密室をつくり上げ蔵沢先輩に罪をなすり付けたトリックが。」
「二重密室、トリックか…。」
私もトリックを解くのに力を発揮しますか。
本来ならはじめちゃんに任せっきりだけど…今回は、ね。
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作者名:反町ゆうり | 作成日時:2022年2月27日 8時