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Aside




「あいつらに、お兄ちゃんを死なせた罪の意識なんてこれっぽっちもなかったの。
お兄ちゃんのことを人形以下だって、ばかにしたのよ。
だから、不動高校に入学して映研に入ったの。
あいつらに復讐するために。」




「確かに、蔵沢先輩達がしたことは許されることじゃない。
でもみんな、本多さんを死なせたくて死なせたわけじゃ…。」




「話になんない。あんな奴らをかばうなんて。
刑事さん、もういいからさっさと捕まえて死刑にでも何でもして。
私、目的は果たしたし後悔なんてしてないから。」




遊佐さんはフィルムを巾着袋にしまいながらそう言った。




「何だよそれ。」




「生きる価値のない人間殺して何が悪いの?」




「俺はそうは思わない。生きる価値がない人間なんて、
どこにもいない。蔵沢先輩達だってそうだ。君だってそうだ。」




「何?それ。大体あんたには関係ないでしょ。」




はじめちゃん…私は、何も言えなかった。
ただ、悲しい顔をしている二人を見てることしか出来なかった。









「おう、はじめ、A。」




「「おっさん/剣持さん。あれからどう?遊佐チエミ。」」




「それが、自暴自棄っていうか自分なんてもうどうなってもいいって感じだよ。」




数日後、遊佐さんと話をするために剣持さんにお願いをして拘置所にやってきた。

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作者名:反町ゆうり | 作成日時:2022年2月27日 8時

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