耳が聞こえない少女 【沖田総悟】

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モブ｢お、おいやべよ。｣

モブ｢逃げよ、逃げよ｣





沖田さんが｢何してんでィ｣と私に声をかけると、男達は私からすぐに離れて慌てた様子で逃げるように何処かへと歩いていってしまった。


(…結局、なんの用だったのかな、)






｢A、さっきの知り合いですかィ｣

｢いえ…遊ぼうと声をかけられただけです。｣




そういえば｢へぇ…｣と沖田さんは男達の歩いていった方向を見て、また私の方へ目をやればベンチを指差し、



｢座っていいですかィ？｣



｢隣｣と首を傾げた。私は沖田さんの言葉に少しかわいいと思ってしまい、｢どうぞー｣と微笑みんではニコニコと沖田さんを見つめる。


すると彼は｢なんでィ｣と少し照れたのか頬をピンク色に染めて私の方をじっと見つめる。ふふ、こういう所本当に可愛くて好き。





｢そんなに見つめてると食っちまいやすぜ。｣

｢沖田さんにならいいもの。｣

｢…なら、遠慮なく。｣





チュッと軽く鳴るリップ音。本当にされると思わなくて私の頬は一気に熱くなり、そして恥ずかしくなった。


だって好きな人にキスされるんだもの。唇カサカサとか思われてないかなーとか思ってしまうでしょ？

でもね、そう気にはしても






｢…もう１回いいですかィ？｣



彼の目に見つめられてそんな事言われたら



｢…はい。｣





そう答えてしまうの。

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