*16↓【吉原桃源郷】 ページ18
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第二章
【吉原桃源郷】
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『吉原ァ?』
「面倒くさ」とAは阿伏兎の方に目線をやる。
手にはタルタルチキン、そして口にはタルタルソースがべっとりと付いている。
それを拭けとでも言うように、阿伏兎はティッシュ箱でAの頭を叩いて「ほらよ」とテーブルに投げ置いた。
あータルタル上手い。
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『吉原って言うとあれだろ。旦那』
「お前好きだろ?鳳仙の旦那」
『好きじゃねーし。寧ろ嫌いの部類だし』
「それ旦那に言うなよ」
残念でした。あの人がまだ第7師団の団長だった時に言ってんだよね、これが。まぁ勿論殺されかけた訳だが。
神威と私はあの時はまだ子供だったから、心のやっさし〜い旦那は私達2人には甘かったんだよね。
まぁ、嫌いだけど。
『旦那は変態だから嫌い。私の尻触ってきた時は殺ろうかと思った、まじで。』
「まぁ…なんだ、あまり空気を悪くするなよ」
「怒らせると面倒臭いからな」。そう言って阿伏兎は席から立ち、先程からチラチラとこちらの様子を伺っていた凛州に絡み始めた。
空気を悪くするな…か。
『それは私じゃなくて、あいつに言うべき言葉だと思うけどねぇ…』
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青ウサギ(プロフ) - これからのお話しで登場します!阿伏兎ではありません! (2018年6月29日 15時) (レス) id: 96f8c4fa92 (このIDを非表示/違反報告)
真由(プロフ) - すいません。気になったのですが、目の下にくっきりとクマを付けて、体形がガッチリとしている男←阿伏兎でしょうか?仲間内で敬語は使わないと思うのですが。阿伏兎じゃなかったらすみません。 (2018年6月29日 15時) (レス) id: efeb5e493c (このIDを非表示/違反報告)
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作者名:青ウサギ | 作成日時:2018年6月6日 22時