*9 ページ11
.
無駄に長く静かな渡り廊下に、カツカツとハイヒールの音と男女二人の声が響く。
そこを歩いている団員達は、真ん中の通路を開けるようにして端に寄った。
「地球?」
『そう、行く事になるかもってよ。』
「何その楽しそうな話」
黒い笑みを浮かべて笑う神威。
Aはそいつを横目で見やり、小さな溜息を吐いた。
『何処が楽しいんだよ。つーか用があるから呼んだんだろ、いい加減用件話せ』
「あぁ、そうそう。これ」
渡されたのは1枚の紙切れと写真。
写真には見知らぬ顔の男。紙切れのそいつの情報らしい内容が記されている。
『任務か何かか?』
「元老から渡されたよ、また裏切り者だってね」
『また探せって?だったら自分達で探せっつー話だろ。あのジジィども。』
「ジジィはこれから“お楽しみ”だよ。お前はこっちよりあっちの方がいい訳?」
チッと神威に聞こえるように大きく舌打ちをする。
自分は仕事をしない癖に、この男はこうして部下に仕事を押し付けてくるのだ。
鬼畜だ。糞だ。真の悪党はやはり、やる事がひと味ちがう。
『あんた、よく団長になれたよな』
「なに?団長になりたいの?でもお前弱いからなぁ」
『んだとゴラァ!!!くっそ!殴らせろ!!なりたい訳じゃないけど一発殴らせろゴルァ!!』
52人がお気に入り
感想を書こう!(携帯番号など、個人情報等の書き込みを行った場合は法律により処罰の対象になります)
青ウサギ(プロフ) - これからのお話しで登場します!阿伏兎ではありません! (2018年6月29日 15時) (レス) id: 96f8c4fa92 (このIDを非表示/違反報告)
真由(プロフ) - すいません。気になったのですが、目の下にくっきりとクマを付けて、体形がガッチリとしている男←阿伏兎でしょうか?仲間内で敬語は使わないと思うのですが。阿伏兎じゃなかったらすみません。 (2018年6月29日 15時) (レス) id: efeb5e493c (このIDを非表示/違反報告)
作品は全て携帯でも見れます
同じような小説を簡単に作れます → 作成
この小説のブログパーツ
作者名:青ウサギ | 作成日時:2018年6月6日 22時