おはよう人間【鬼滅の刃】

みそ　あまり　よっつ ページ34

「これを貴方に」



『これは…』



「森の中に入ってきた人間が持っていた物よ。少ないけれど少しは楽になるんじゃないかしら」



『ありがとうございます…!』



お、おむすび…!?
人間の食べ物大丈夫だったのかな?
でも優しい!!良かった!少ししかないけどお腹に入れれる!



『助かりました!』



「いいえ。そのかわり…」



『何でしょう?』



「血を分けてくれないかしら」



………血?
私の…血を?

……食べられるよりマシなのかな?
鬼だってお腹は空くだろうし、親切にしてもらってるし…

血だけならなんとかなるかもしれない

あのわかめ頭も血を吸ってくるし
少しならいいかも



『…わかりました、ですが人体に影響がない程にしてほしいです………あと、噛まないでくださいね?』



「…!まさか、承知してくれるとは想わなかった。……わかった。あなたの体は大事にする。約束する。妹を傷付ける姉なんてありえないもの」



『はい!…えっと……よし。ちょっと痛いけど…………』



「大丈夫よ。あなたには感謝するわ」



コッ、コワーー！！
初めて指を噛んでみたけど痛い!

ぎゃぁぁ!!これ指舐められるの!?
怖い怖い怖い!!そのまま指ごとパクっといかれないよね!?

傷口に舌が当たってゾワゾワする!!
そして!傷が痛い!!やりすぎたかな!?



「ぅ゙……なんだか貴方の血、普通の人間と違う気がする」



『え?そうですか?私は普通と変わらないと思うんですが…』



「ま゛っ……こ、れは………」



『どうしました?大丈夫ですか!?』



みるみるうちに目の前の鬼の顔色が悪くなっていく

血管が透けて
細胞がうごめいている
ドクドクと血の巡りが速くなっているのも見えた

次の瞬間頭を抱えて呻きだし、
胃の中の物が戻された



「ヴァァァァァァ!!!!」



『…っ!』



私は声も出なかった

その鬼の口と頭から気味の悪い腕が生えてきたからだ

生えた腕は容赦なく胴や腕を捻り潰していく
　


私は、とんでもない事をしたと
今実感した

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