あ ま の じ ゃ く 【片桐智司】

裏番6 【片桐side】 ページ7

本屋に行くなんて久しぶりだな…。まぁ、橘の付き添いなんだけどよ…



貴「どれにしようかなー？」



コイツは本屋に何を買いに来たんだ？…雑誌でも買うのか？



片「何買うんだ…」


俺が聞くと橘は買いたい物が見つかったのか背伸びをしながら答えた



貴「参考書ー…ﾌﾝｸﾞｰ!!」



手を伸ばしたり背伸びをしているが目当ての本にカスルだけで取れそうにない



片「危ねぇから下がってろ…ほらよ」



橘の代わりに俺が本を取ってやった



本を渡すと目をキラキラさせながら俺に礼を言う橘



貴「ありがとう!片桐くん！」



片「…レジ行ってこい」ﾌﾟｲｯ



また顔を背けちまった…まともにコイツの顔が見れねぇ時がある…なんでだ？




片「…」



橘が買うまで俺は外で待つことにした。



アイツと話をするのは好きだ、他の女とは違う…



貴「ごめんねー！付き合わせちゃって」



小さい体を使って俺の所に走ってくる橘



小動物みてぇで何か可愛い…



片「俺がしたかったことだ…行くぞ」



まだ、橘と話がしてぇから青蘭まで送ってくことにした。



貴「青蘭に彼女でもいるの？…←」



目を丸くしながら少し驚いているような顔で俺の顔を覗きこむ橘



片「アホかお前は…」


呆れて何にも言えねぇよ…お前以外の女とこうも話せねぇしな



貴「そんな目で見なくても…」



片「自業自得だ…」



貴「ひどい!」



くだらねぇ話をしていたらいつの間にか青蘭についちまった。




もっと話をしたい…





片「青蘭…ついたぞ」




貴「え、あ…ほんとだ」



橘の顔をチラッと見ると少しシュンとしている




貴「片桐くん!ありがとうございました!開久に遊びに行くね」



橘がいつか開久に来ると言った…あんな所にこいつを来させたくねぇ…相良に絡まれるだけだ




片「…来んなよ」ｸｽｯ



顔が緩んで笑ちまった…こんなとこ相良に見られたら笑いのネタにされるな…





片「じゃーな、橘」




貴「うん！ばいばーい！」ﾌﾞﾝﾌﾞﾝ



両手で手をブンブンと振っている。コイツ子供見てぇだな…




片(…また、会いてぇな)

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