老けた学生 ページ8
「くせものめッ一体どこから入り込みやがった!!」
『何処から…って普通に玄関口からだけど』
「なぁにぃい!!?堂々と侵入とはいい度胸じゃねぇか
だが、俺に見つかったのが運の尽きだな。覚悟しやがれ!!」
『…うるせぇな。頭に響くだろ』
そう言っておっさんはこちらに向かってくる。
(お、結構出来るな。あのおっさん)
いくら体がだるいけれど、命の危機とあれば話は別だ。
オレはおっさんの一撃を瞬時に交わすついでに懐から苦無を拝借する。
昔からこういった“あそび”は得意だった。
しかも向こうは懐に入られると思ってなかったのも手伝ってあっさり奪えた
「な!?」
『イシシっ、もーらい』
「テメェ。返しやがれ!」
『命を狙われてるのに返すかアホ』
「なぁにぃ!!?誰がアホだ!」
『お前だよおっさん』
「俺はまだ15歳だ!!」
『えぇーー??!!嘘だーー!!』
あまりの衝撃につい声を張ってしまった。
だってさ、あんな見た目で15歳なんて思わないじゃん!
『…だいぶ苦労したんだな』
「ほっとけ!!」
おっさん(仮)が手に持ってた槍を振り回しながらオレに向かってくる
「おらッ!!」
『…っ』
苦無一本で捌きながら避けるが、やはり熱と傷の影響でいつもより動きが悪い。気づけば塀の壁へと追いやられる
ぶつかった衝撃で少し傷が開いたらしく鋭い痛みがした
『……あはっ』
この現状に似つかわしくない乾いた笑いが溢れる
は他の誰でもないオレ自身から発せられるもので
元より戦いが好きなオレは、目の前のこのおっさん(仮)のさらなる強さを垣間見てしまって口元がにやけた
それをめざとく見ていたおっさんが顔を険しくさせる
「何笑ってんだ。テメェっ」
『いやぁ…別に?
つーか、おっさん思ったよりできるんだな。正直驚いた』
「今またおっさんって言おうとしただろ!!?
でもまぁ、そう言うお前も 軽薄そうなツラのわりに中々出来るじゃねぇか」
これは面白くなりそうだ。
そう呟いたのは果たしてどちらだったか
オレは苦無を、あっちは槍を
それぞれが次の戦闘に備えた時…__
アイツが止めに入ってきた。
「やめて二人とも!!」
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伊綱(プロフ) - ずんだ餅さん» ありがとうございます!気長に待ってて頂けたら幸いです^ ^ (2023年2月25日 8時) (レス) id: 4fcd5fb6be (このIDを非表示/違反報告)
ずんだ餅 - 面白いです!!!更新待っときます。(*`▽´*) (2023年2月21日 23時) (レス) @page43 id: 12d02573a8 (このIDを非表示/違反報告)
伊綱(プロフ) - Moonさん» コメントありがとうございます!大変励みになりますッ (2023年2月19日 17時) (レス) id: 4fcd5fb6be (このIDを非表示/違反報告)
伊綱(プロフ) - スイちゃんのご友人のご友人さん» ありがとうございます!とても嬉しいです^_^ (2023年2月19日 17時) (レス) id: 4fcd5fb6be (このIDを非表示/違反報告)
Moon(プロフ) - こんにちは(*ˊᵕˋ*)コメント失礼します🙇♀️めっちゃこの物語良き過ぎます(๑•̀ㅂ•́)و✧更新されるのを楽しみにしています(*^^*)🎵𓈒𓏸 (2023年2月9日 18時) (レス) @page42 id: b2ea47ad96 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名:伊綱 | 作成日時:2022年10月10日 19時