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出会った人 伊作side ページ4

「偵察…ですか?」

「うむ。ここ最近アカタケ城、アオタケ城…と、名のある城が次々と落城しているらしい

わしとしても気になる所でな。少しばかり見て来てもらいたい

ただし、深追いはするなよ?危険だと思えばすぐに離れる事」

「分かりました」







そうして訪れた第三候補の城…リョクタケ城。

来る前に得ていた情報では、名の通り緑を象徴とする木々が生い茂っており、お伽話に出てくる様な幻想的でそれはもう美しい城であったという







「…これは」


聞いていた情報を覆す景色に絶句する
中に入ってすぐ目に入った辺り一面に広がる赤を見た時、僕は確信した。

城内にはもう生存者はいない


傷の具合を見るにそんなにさほど時間はたっていない様で


恐らくまだこの近くにこれをやった者がいる
直感ではあるものの、そう思えて仕方なかった



(念の為武具を持ってきて正解だった)



簡易的ではあるが、戦闘になる事を懸念して出る前に留三郎から余分に貰っていた武器に感謝した


確認を終えた僕は城の中へと潜入する。



(! 人の、気配)



辿り着いたその場所は、内装の作りから見て城主の部屋だったのだろう。



部屋の主と思われる人物はうつ伏せに倒れていた






(…一閃か。こんな一撃必殺素人には出来ない)



それが分かれば答えは一つ。
この先にいるのは相当の手練れ



(僕一人で、果たしてどこまでできるだろうか)





そんな緊迫した状況を打ち破ったのは、どこからともなく聞こえた歌声



「!」



驚き、声のする方向へと足を向ける。
やって来たのは部屋のすぐ上の屋根




『……〜♪♪〜〜♪』



屋根の上では青年が一人
空に浮かぶ月を眺めて歌っていた。


その歌は子守唄のようで

ゆっくりと流れていく旋律をただただ聴き入っていた


どこか儚く、どこか悲しいその歌は僕の心をざわつかせるには十分だった。

最後まで聴いていたいと思ったけど、それ以上に保健委員としての血が騒いでしまった



「ねぇ、君」




だって彼、尋常じゃないくらい大怪我していたんだ

赤髪の青年→←人物イラスト*飛ばしてもらって大丈夫です



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伊綱(プロフ) - ずんだ餅さん» ありがとうございます!気長に待ってて頂けたら幸いです^ ^ (2023年2月25日 8時) (レス) id: 4fcd5fb6be (このIDを非表示/違反報告)
ずんだ餅 - 面白いです!!!更新待っときます。(*`▽´*) (2023年2月21日 23時) (レス) @page43 id: 12d02573a8 (このIDを非表示/違反報告)
伊綱(プロフ) - Moonさん» コメントありがとうございます!大変励みになりますッ (2023年2月19日 17時) (レス) id: 4fcd5fb6be (このIDを非表示/違反報告)
伊綱(プロフ) - スイちゃんのご友人のご友人さん» ありがとうございます!とても嬉しいです^_^ (2023年2月19日 17時) (レス) id: 4fcd5fb6be (このIDを非表示/違反報告)
Moon(プロフ) - こんにちは(*ˊᵕˋ*)コメント失礼します🙇‍♀️めっちゃこの物語良き過ぎます(๑•̀ㅂ•́)و✧更新されるのを楽しみにしています(*^^*)🎵𓈒𓏸 (2023年2月9日 18時) (レス) @page42 id: b2ea47ad96 (このIDを非表示/違反報告)

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作者名:伊綱 | 作成日時:2022年10月10日 19時

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