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竹谷八左ヱ門の一大決心 竹谷side ページ23

あの後考えに考え抜いて、ようやくその日の昼にオレは重い足を引きずりながら委員長の元へと向かう

委員長の言葉通り、他の六年生は昨夜の酒盛りで長屋は静まりかえっていた。


“鷹尾”の札が貼られた部屋の前で立ち止まって一呼吸置く

中からは人の気配を感じ、委員長の在室を確認し一声かける


「失礼します。委員長、今よろしいでしょうか」

『おー。良いよ』


スッと襖を開けて中を覗くとそこにはたくさんの書類の山と頭を抱える委員長がいた


「…お邪魔でしたか?」

『休憩しようと思ってたからちょうどよかったよ
おいで。中で話そう』



通された部屋で二人きり

異様な緊張感も相まって心臓がうるさい


『んで、俺に何か用事?予算会議までにはまだ時間あるから予算案考えるのはまだ後でも大丈夫だけど、』

「いえ、今回は予算の話ではないんです」

『ん?』

「…え、と」





(ええい!腹を括れオレ!!!三郎に誓っただろ?!)


届けるなら今だ。落ち着け、オレ
自身を落ち着かせるべく、三郎の言葉を思い出す。



「オレ、今回の件で学んだんです。我慢し続けても何も変わらない事を」


“これはお前が成長するチャンスだ”


「委員長。オレ、まだ怒りは残ってるんです
あなたはいつも止めるオレ達を振り払って進む

今回は戻ってこれたとは言え、同じ事を続ければいつか必ず命を落とします。しかし、オレも他のみんなもそれは望まない」


“大丈夫。お前ならできるさ”



「だから、」



“一発ガツンとかましてやれ、八”



「それが次ある様なら…オレは、オレ、は。

あなたにはもうついて行けません!」





ダンッと強く床を蹴って立ち上がり
一枚の紙を見せつける

その紙の意味を知った委員長の顔が驚きに満ちる



『………本気?』

「もちろん」



オレが委員長に見せつけた紙…それは。






「その時にはオレ。

生物委員会、辞めます」




委員会の転籍を求める、ものだ。

思う気持ちは同じ→←悲鳴にも似た声



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伊綱(プロフ) - みぢゅさん» 温かいコメント痛み入ります!いつでもお越し下さい!! (12月16日 21時) (レス) id: 4fcd5fb6be (このIDを非表示/違反報告)
みぢゅ(プロフ) - 昨日この作品を見つけて時間も忘れて最後まで読ませて頂きました!! すっごく面白くて、言葉選びも綺麗で、本当に感動しました!また何度でも愛読させていただきます…! (12月16日 9時) (レス) @page40 id: 26ff2501e8 (このIDを非表示/違反報告)
伊綱(プロフ) - 猫毬かなめさん» ありがとうございます。何度でもお越しください。彼らはあなたを歓迎してくれると思います! (8月22日 9時) (レス) id: 4fcd5fb6be (このIDを非表示/違反報告)
伊綱(プロフ) - ハクさん» コメントありがとうございます!この作品はずっと残り続けるのでこれからも愛読していただけたら嬉しいです (8月22日 9時) (レス) id: 4fcd5fb6be (このIDを非表示/違反報告)
猫毬かなめ(プロフ) - 完結おめでとうございます!更新がある毎に初めから読み返したくなる、とてもお気に入りの作品でした。この六年生達の絡みが紡がれなくなるのは寂しいですが、これからまた何度も読み返し会いに来たいと思います。お疲れ様でした。ありがとうございました。 (8月22日 3時) (レス) @page40 id: 7e8e70364c (このIDを非表示/違反報告)

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作者名:伊綱 | 作成日時:2021年8月11日 22時

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