忍術学園にて ページ35
鷹尾Aの異変を感じていた五年は翌朝、学園長の庵へと集まった
そこにはすでに伊作の姿もあり、彼もまたAの異変を感じ学園長に相談に来ていたのだった
だが、頑固として「探してはならない。追ってはならない」と言い続ける学園長に竹谷が納得する筈なく、学園長に詰め寄り修羅場と化する
「何故委員長を追ってはならないんですか！！任務なんて嘘なんでしょ？学園長、知っている事があるなら話して下さいよッ、委員長は一体何処に行ったんだ！！！」
「よすんだ竹谷！！少し落ち着けッ」
近くにいた伊作に羽交い締めされる
伊作の羽交い締めはそう簡単に抜け出せない。
それ悟った竹谷は大人しく力を緩めた
「学園長。彼らにも分かる様に話して下さい
何を知っているんですか」
「…これを見なさい」
懐から出したそれを見た瞬間、全員の顔色が変わる
綺麗に書かれた文字はまさにAの字だった
「退学届？Aが、これを」
「お前達を、守る為だとAは言っていた
自分がここにいたら必ず忍術学園に迷惑をかけるからと」
「……A先輩、やっぱり何かしようとしてたんだ。だからタソガレドキの忍者と一緒に」
「タソガレドキ？それは本当かい久々知」
「はい。俺が止めようと追いかけるのをタソガレドキの忍者に邪魔されたんです」
「……学園長。その件についても知っていたんですか？
知ってて、行かせたんですか？」
伊作が静かに問う。その表情は僅かに怒りの感情が見え隠れしていた
「……1人の生徒と、学園全体を天秤にかけた時、
どちらを選ぶなんて…決まっているじゃろ」
「…っ」
「！ 八！！」
「八左ヱ門ッどこにゆく！！」
「……決まっているでしょ。委員長を連れ戻しに行くんですよ」
「ダメじゃ！行かせぬ。どうしてもと言うのなら
学園長の権限を持ってお主も退学にさせるぞ」
「どうぞ。ご自由にして下さい
委員長と引き換えに手に入れる安寧なんて、まっぴらごめんだ」
「八！」
「竹谷、待て！」
久々知と不破…遅れて伊作が飛び出して行く竹谷を追う
残った尾浜と鉢屋は怪訝そうに学園長を見る
「あんな言い方、誤解を生むだけですよ。学園長」
「む、何の話じゃ」
「またまた〜伊達に学級委員長委員会をやってないですよ？俺ら」
「……ふむ。そうかお主らにはバレたか」
2人の予想通り、すでに学園長は手を打っている
彼に託すことしか己にはできない
そんな自分が、学園長は憎く思う
「すまんな、竹谷」
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伊綱(プロフ) - 紫さん» ありがとうございますありがとうございます！！めちゃくちゃ嬉しいです頑張りますっっ (2020年12月23日 12時) (
レス) id: f89eb70165 (このIDを非表示/違反報告)
紫 - この作品むっちゃ好きです。更新楽しみにしてます (2020年12月22日 3時) (レス) id: be99c0bfdf (このIDを非表示/違反報告)
伊綱(プロフ) - 葵さん» ありがとうございます！とても嬉しいですっっ (2020年10月28日 15時) (レス) id: f89eb70165 (このIDを非表示/違反報告)
葵 - 面白かったです！更新楽しみにしてます！ (2020年10月28日 14時) (レス) id: 1d63efc7c2 (このIDを非表示/違反報告)
伊綱(プロフ) - 猫築かなめさん» ありがとうございます！！なるべく更新できるよう頑張ります (2020年10月23日 11時) (レス) id: f89eb70165 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：伊綱 | 作成日時：2020年7月25日 13時
