竹谷と久々知 ページ3
次の日の正午過ぎ
各委員会委員長が会計室へと集まっていた。
だがしかし、年々同様スムーズに話が進むわけもなく
大乱闘が繰り広げられていた
「おらぁぁああ!!!!」
キンッキンキン!!ガッドガッッ
「うッ」
「ぐはっ」
「一昨日きやがれヘタレ委員会共!!!この俺、会計委員会委員長、潮江文次郎は逃げも隠れもしねぇ!!
ギンギーーーン!!!」
「「「なんだとぉおおお!!!!」」」
ドカッバキッドーーン!!
「…くそっ、やはり流石六年生だ。手も足も出ないなんて」
土煙が舞い、各委員長達が抗議の反撃に出ている間
少し遠くから竹谷、そして同じ学年の久々知もまた、目の前の攻防を見つめていた。
少し前に、彼らもまた文次郎に予算の事で抗議を試みたのだが、文次郎の防御、さらには他の委員長達によってはじき出されてしまったのだ
「そういえば今回は八左ヱ門が出てるんだな。A先輩はまだ動けそうになかったの?」
「まぁ、一応授業に出れるくらいには回復したんだけど、あの人性格じゃ、絶対予算会議に出たら無茶するからオレが全力で止めてきたんだ
今頃拗ねてるだろうさ
『せっかくあの石頭をぎゃふんと言わせる為の武器を揃えてたのに!!!』とか嘆いてたし」
「あっはは…まぁ仕方ないさ。
でもあんな大怪我してても出ようもするA先輩も凄いけど、よく折れなかったね。
いつも結局八左ヱ門が根負けするのに」
「うん、これだけは譲れなかったんだ」
(来年からはオレの仕事になるのだから
ちょっとずつ、やり慣れておかないと)
「?どうした?」
「んや、なんでもない。よし、もう一回行くぞ兵助!」
「ちょっ、待ってよ八左ヱ門!!」
“委員長の仕事をオレが引き継ぐ”
そう思えば思うほど、いずれ来るその日が来るのが少し寂しく感じて
竹谷は最後までそれを言葉にする事はなかった
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伊綱(プロフ) - 紫さん» ありがとうございますありがとうございます!!めちゃくちゃ嬉しいです頑張りますっっ (2020年12月23日 12時) (レス) id: f89eb70165 (このIDを非表示/違反報告)
紫 - この作品むっちゃ好きです。更新楽しみにしてます (2020年12月22日 3時) (レス) id: be99c0bfdf (このIDを非表示/違反報告)
伊綱(プロフ) - 葵さん» ありがとうございます!とても嬉しいですっっ (2020年10月28日 15時) (レス) id: f89eb70165 (このIDを非表示/違反報告)
葵 - 面白かったです!更新楽しみにしてます! (2020年10月28日 14時) (レス) id: 1d63efc7c2 (このIDを非表示/違反報告)
伊綱(プロフ) - 猫築かなめさん» ありがとうございます!!なるべく更新できるよう頑張ります (2020年10月23日 11時) (レス) id: f89eb70165 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名:伊綱 | 作成日時:2020年7月25日 13時