な組のお姫様！Story９

私が好きなのは ページ45

Aside

一人一人とのデートが終わって数日後。


今は昼休み。


いつもはみんなと屋上に行くんだけど…


『莉犬ー』


莉「なにー？」


『今日…ちょっと葵と話したいから、屋上行けない。ごめんね』


莉「りょーかい。俺からみんなに伝えとくよ。楽しんできてね！」


『うん。ありがとう！』




私はお弁当を持って、葵のいる教室に向かう。


いちばん近くにいた人に声掛けよ。


『すみません、一ノ瀬さんを呼んでもらえますか？』


女「あ、分かりました。葵ちゃーん！」


葵「はーい。あれ、Aちゃん。どうしたの？」


『ちょっと…話したくて』


葵「…分かった。ちょっと待っててね」


葵は察してくれたのか、お弁当を持ってきてくれた。



2人で空き教室でお弁当を食べる。


葵「なんか…あったの？」


『みんなとのデートが終わったんだよね』


葵「デートが終わったのか…！」


『うん。それでね、ちゃんと相手を見てみて、新しく分かったことが沢山あったの。
それぞれの良さがいっぱいあったし、みんな違う楽しさがあった』


葵「そっか。…Aちゃん。なんか、前より明るくなった気がするよ」


『え、ほんと？』


自分じゃ分からないな……


葵「…なんか、進展あったの？」


『実はね、









…本当に好きな人、分かったかもしれない』


あれから真剣に考えた。


デートのことを思い出すと、この人とのデートが一番最初に頭に浮かんできて。


思い出すと、もっとデートしたいなとか、次はアレしたいなとか。


どんどん思いが膨らんでって。


好きなんだな、って思った。


葵「え！誰々？」



『まだよく分からないんだけど……

私が……私が、好きなのは＿＿＿』

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