な組のお姫様！

熱 ページ44

Aside

『ん………』


目が覚めたら夕方だった。


もうにぃに達は帰ってきてるかな。


体を起こそうとするがめまいがしてベッドに倒れてしまった。


ううぅん………クラクラしてだるい………


コンコンコン


こ「Aー？ただいまー。起きてる？」


『ころ…にぃ…？』


頭がガンガンして聞き取りずらい。


こ「うん、僕。入るよ？」


ガチャ


こ「大丈夫？顔赤いけど……」


『おかえり、ころにぃ…』ﾆｺｯ


こ「ただいま。………ちょっとごめんね」


コツン


あれ……？


ころにぃの顔が近い………。


おでことおでこをコツンこしてるんだ……。


こ「ん〜熱いね。38度くらいかな」


『んぅ………頭ぁガンガンするぅ……』


こ「…………僕みんなに言ってくるね」


え、待って。


なぜか1人なるのが急に嫌になってとっさに言った。


『ころにぃ……行かないでぇ……私を1人にしないでぇ…』ｳﾙｳﾙ


制服の袖を弱々しく掴む。


全く力が入らない。


ころにぃを見ると顔が赤いように見えた。

ころんside

はぁ。


上目遣いしながら目が潤んでて袖掴まれたら我慢出来なくなっちゃうじゃん。


だから出てこうとしたのに。


本当ならここで襲いたい。←


だけど、そんな事したら絶対嫌われるのでやめておく。



さっき、みんなで帰ってる時にジェル君からラインがきた。


ジェル俺、Aに告ったわ


は？


みんなを見ると、僕と同じ顔をしてた。


みんなAにアピールしてる。


僕はというと全然できてない。



素直になれないんだよ。


緊張して、カッコつけたくて。




でも………今がチャンス………


こ「わかった。動かなくていいから、寝てな」


そう言って頭をポンポンする。


Aは嬉しそうに笑った。


『私ねぇ、にぃに達と居れて幸せだよぉ』


そんな事言われたら………


気持ちが溢れて来るじゃん。


こ「ねぇ……A」


頭を撫でながら聞く。


『んぅ？なぁに？』


こ「Aは………僕のこと好き？」


『んへへ、好きだよぉ』


今なら………素直になれるかな。


こ「僕はね……Aの事、1人の女の子として好き。大好き。

可愛い所も、笑ってる所も、全部好き。


返事………待ってるね」


一生懸命言った。


声を振り絞って言った。


よくやった、僕。


『んへぇ？………え……！？』


こ「これからは僕の事も少しは意識してね？」


Aの顔はさっきより赤かった。

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