に。 ページ2
『………此れからどうしようかなあ。』
やあ、どうもこんにちは。紹介するのは初めてだろうから説明しておくと太宰治に成り代わりました、幸です。なんだかわりと素直に流れを受け入れちゃってるワカメ脳です。名字は忘れてしまったからもう太宰で通そうかなとか思ってます。
どうぞよしなに。
『さてはて。成り代わったは良いものの………いや良くないけど。………この男に着いていっても禄なことにはならないだろうし。』
先程のシリアスな雰囲気は何って?いやあ矢ッ張り登場
先刻の?………え、中る筈ないじゃん。わたし見た目恐らく小学生位だよ。銃なんて今まで扱ったことなんてないし照準ぶれっぶれだし。逆に撃って腕もげるかと思った。因みに男は気絶しただけなので殺してません。足にかすったけど。
『なんにせよ、此れから必要なものを考えないといけないねえ。』
学、体力、戦闘力、金。
金は少しだけ(家のやつ)あるけれど、此れから生きてくには心もとない。学は………うん、太宰治の記憶はあるし、前世の記憶もあるけれど基本的な学力はあれだからな。其にこの細っこい腕と、傷だらけの躰。………性別?先刻確認したよ女だよ。割と一大決心で見たよ。安心した。
………其にしてもねえ初期装備鬼畜過ぎない?
『レベル1のわたしに、この街はレベル高すぎでしょー………。』
はあ、とため息をついてみる。ずるずると脚を引き摺りながら、宛もなく歩く。雨風が凌げるボロ家の軒先を見つけられれば万々歳か。
*******
歩く。ただ歩く。
擦れ違うひとは、わたしなどには目もくれない。皆眼を血走らせるか、生気のない瞳を意味もなく動かしているか。………生きる力に欠けたひと達ばかりだ。
此処は、どうやら貧民街とか呼ばれる場所らしい。先程小さな少女に聞くと、幾らかの金と交換で教えてくれた。妙に目付きの鋭い子だった。あの子にはまた遭えるような気がする。
『………はー。此処等で良いかねえ。』
軒下。ゴミ棄て場と化していた其処は、元々は只の家だったらしい。荒れ果てた家には壁に植物が蔓延っていた。
「___誰の許可で、此処を遣っている?」
じゃき、と頸元に黒い鎌が突きつけられた。
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Writer(プロフ) - 無さん» コメントありがとうございます、そして返信が遅れて申し訳ございません!主人公わりとのほほんなので太宰にどう被せていくか考えてるところです………上手くまとめられるように精進して行きますので宜しくお願い致します。 (2018年3月5日 2時) (レス) id: 8bb1061e6e (このIDを非表示/違反報告)
無 - 面白いです。主人公がこれからどう物語を動かしてくのか気になります! (2018年1月27日 0時) (レス) id: 61fbc426b8 (このIDを非表示/違反報告)
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