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〜とある場所〜?side
あぁ、今にも折れそうな弟達。私は一番重傷の"信濃"を連れて離れに走る。薬研と五虎退それに石切丸さんがあんなに大丈夫だと言っていたんだ。絶対に大丈夫だと思いたい。やっとの事で離に着いた私は縁側に座っている人間。否、主殿にたのむ。
?「お願いします!私の弟達を助けてください!」
少女「……!任せて」
そう言った主殿は信濃に手を翳して手入れしていく。それと同時に私の傷も消えていった。
信濃「……ん、"一兄"?」
腕に抱いている信濃がゆっくりと目を覚ました。あぁ、良かった。私の目からはたくさんの涙が溢れ出る。
一期一振「良かった!ほんとに死んでしまうかと……。ありがとうございます!主殿」
信濃「……一兄、この人が助けてくれたの?新しい大将?」
一期一振「あぁ、そうだよ」
信濃は一期一振から降りると少女に礼を言う。
信濃「ありがとう!俺、信濃藤四郎だよ!」
少女「よろしく。……まだ、重傷……いる?」
一期一振「薬研藤四郎以外が中傷から重傷の中間です。この信濃が1番重傷でした」
そう話を聞いてるとどこからともなく石切丸がやってきた。
石切丸「おや、一期一振さんではないですか。貴方もやっと手入れを受けたんですね」
一期一振「石切丸殿。はい、信じてみるものなんですね。それと、お部屋のお祓い。ありがとうございました」
石切丸「神刀として当然のことをしたまでだよ。それと主、粟田口派の部屋に行くなら誰か連れていってね。僕はこれからお清めに行くから。んー、今なら小狐丸辺りが暇していたよ」
少女「分かった」
石切丸はお清めに行って、少女は小狐丸を呼んだ。呼んだら一瞬で来た小狐丸。
小狐丸「この小狐をお呼びですか?主よ」
少女「うん……呼んだ。母屋……行く、一緒。短刀と脇差……直しに」
小狐丸「分かりました。では、行きましょうか」
一期一振「なら、案内は私が」
信濃「はいはーい!俺、大将と手を繋ぎたい!」
少女「いいよ」
一期一振に連れられて粟田口派の部屋に移動する。信濃はとても嬉しそうに手を繋いで歩いている。そんな信濃に少しだけ嫉妬した小狐丸も空いている少女の手に自分の手を重ねる。そんな光景を微笑みながら見つめる一期一振。
小狐丸「小狐も手を繋ぎたいです」
一瞬驚いたが信濃同様いいよと言って手を繋ぐ。歩いた後に桜の花びらが舞ったのは言うまでもない。
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雪 - 髭切バージョンを作って欲しい (2021年5月21日 3時) (レス) id: b0b9678a53 (このIDを非表示/違反報告)
蝶姫(プロフ) - 楽しみに待ってました。少しずつでも構いません。完結まで楽しみにしてます。 (2020年3月2日 23時) (レス) id: 57a196c635 (このIDを非表示/違反報告)
神夜(プロフ) - ありがとうございます!! (2020年1月11日 12時) (レス) id: d57f708b28 (このIDを非表示/違反報告)
月切 蛍(プロフ) - とっても素敵な作品です。無理しない程度に頑張ってください! (2020年1月11日 11時) (レス) id: 34c99d5432 (このIDを非表示/違反報告)
シズク(プロフ) - 教えてくださりありがとうございます! (2019年7月2日 14時) (レス) id: d57f708b28 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名:神夜の羽織 | 作成日時:2019年6月5日 21時