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目を覚ました少女は少しキョロキョロとすると目の前で手を伸ばしたまま固まっている薬研を見る。

少女「・・・おはよう」

突然のことで片言の敬語になりながらも薬研は返事をする。

薬研「オ、オハヨウゴザイマス」

少女「此処・・・どうしたの?・・・手入れ?・・・すぐ、やる」

薬研「へっ・・・え?ちょっ審神者!?」

薬研が困惑しているのを無視して手をかざして霊力を込めて手入れをする。薬研の傷はすぐに跡形もなく消え去った。

少女「治った」

薬研「あ、ありがと。・・・ハッ!そ、そうだ。その虎達を返してはくれないか?その子達は五虎退の虎なんだ」

少女「虎?」

少女はここでやっと自分の周りにいる虎達に気がついた。未だに虎はすやすや眠っている。虎を一匹優しく抱き上げると薬研に渡す。そのあと他の虎達も起こす。

少女「どうぞ」

薬研「ありがと・・・・・・・・・・・大将((ボソッ」

薬研は小さな声で"大将"と言い笑うと虎達を連れて離れから出ていく。

三日月「うむ、成功だな」

小狐丸「はい、そうですね」

和泉守「じいさん達、なにやってんだ?」

一部始終を影から見ていた三日月達。和泉守には一種の変態にしか見えなかった。

〜とある場所にて〜?side

あぁ、一体どこに行ってしまったんですか?俺は何時まで貴方様を待てばいいのですか?

?「まだ此処に居るのか?旦那」

?「・・・薬研か。当たり前だ。あの方が帰って来るまで此処で待機。それが主命だから俺は動かない」

薬研「そんなことしてるといつか折れてしまうぞ。・・・なぁ、もう前任は消えたんだ。それに、まだ認めていない奴も多いが新しい大将が来たんだ。とっても温かい人だ。会ってみたらどうだ?今はその人が大将だからな」

戯けたことを。俺の主はあの方だけだ。そうだ、あの方・・・だけだ。だけど、この本丸に漂う温かい霊力。

薬研「無反応か。・・・俺はもう行くぜ。"長谷部"の旦那」

長谷部「・・・待て。今の審神者・・・主は何処にいる?」

薬研「!!……離れだ」

長谷部「ありがとう」

もうとっくにわかっていた。もうあの方は来ないと。政府に連れていかれた時から察してはいた。だけど俺は主と言う存在がいないと折れてしまう気がしてたんだ。だから……。俺はへし切長谷部。主のためだけにある刀。俺は立ち上がって離れに向かう。今行きます。主。

side終了

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- 髭切バージョンを作って欲しい (2021年5月21日 3時) (レス) id: b0b9678a53 (このIDを非表示/違反報告)
蝶姫(プロフ) - 楽しみに待ってました。少しずつでも構いません。完結まで楽しみにしてます。 (2020年3月2日 23時) (レス) id: 57a196c635 (このIDを非表示/違反報告)
神夜(プロフ) - ありがとうございます!! (2020年1月11日 12時) (レス) id: d57f708b28 (このIDを非表示/違反報告)
月切 蛍(プロフ) - とっても素敵な作品です。無理しない程度に頑張ってください! (2020年1月11日 11時) (レス) id: 34c99d5432 (このIDを非表示/違反報告)
シズク(プロフ) - 教えてくださりありがとうございます! (2019年7月2日 14時) (レス) id: d57f708b28 (このIDを非表示/違反報告)

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作者名:神夜の羽織 | 作成日時:2019年6月5日 21時

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