駆け引き ページ11
YG side
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音楽室のベランダ。そこで吸うのは、もう日課だ。
吐き出す煙が、雲に混ざって溶けていく。
それを見ていると、俺はどうしてここに居るのかという考えが浮かんでくる。
考えたところで、答えなんてないのは分かってる。
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すると、後ろでピアノの鍵盤が鳴った。
振り返らなくても分かる。そいつはすぐに俺に声をかけるから。
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JN「やーユンギヤ。いい加減禁煙したら？」
呆れた笑いが届く。
YG「できるもんならしたいね」
JN「お前がしたいって思わないとしないんだろ？」
タバコを咥える。
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JN「…難儀だよね。ホバもお前も」
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その言葉の意味は、皮肉か慰めか。
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JN「この前、マンネたちの尾行をお願いした時。…持ち帰ってきたんだろ」
YG「…」
JN「なんで？」
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その問いかけに、逆に疑問だった。
この男なら、どうして俺が持ち帰ったのか分かるはずだ。
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JN「僕が知りたいのは、お前がこれから、僕たちとどうしていきたいのかってこと」
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答えるのが面倒くさい質問だった。
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YG「…別に」
JN「それじゃ答えになってないよー。ちゃんと考えてるんだろ？」
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こいつは、読めないし、いけ好かない。
最初に会った時から、今も。なんでもかんでも見透かしたように話してくる。
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JN「あんなの持ち帰ってきて。まさか僕ら全員を殺して逃げようとか思ってるの？」
YG「…」
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思わず振り向く。
目が合ったそいつは、俺の顔を見ると目を見開いて、また笑った。
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JN「…うん。違うよね、お前はそんな事考えてない」
YG「…さっきから何が言いたいんだよ」
JN「いや。…お前がみんなを大事に思ってるってことを知りたかっただけ」
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やっぱり、いけ好かない。
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Machiya(プロフ) - ルイスさん» 読んでいただきありがとうございます…！！｡ﾟ(ﾟ´ω`ﾟ)ﾟ｡完結まで気長にお待ちください！！ (2021年10月3日 22時) (
レス) @page50 id: ef956d5f5d (このIDを非表示/違反報告)
ルイス - こんにちは！3章もハラハラドキドキしています(ﾟДﾟ;)8人の行く末がどうなるのか、楽しみにして読んでいます。更新頑張ってください。応援してます！ (2021年9月26日 17時) (レス) @page34 id: c62179e20e (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：Machiya
| 作成日時：2021年9月19日 22時
