original of LIVE〜オリジナル作曲〜 ページ23
「だろ?だから、リズム感は助けてくれ。俺だって元はリズム感弱いんだ。けどセイと一緒にやってたら良くなったからな」
「そうだったんですか!俺にできることならなんでもやるますぜ!」
「じゃあ、まずは伴奏から作っていこうか!」
コウは、次々と説明を始めた。ヨシが全くをしないため、なにもわからないカイは、意味のわからない用語を次々に聞きながら、眺めていた。
「作曲はどんな感じ?」
『今始めたばっかっすよ』
作業中のセイやコウに変わり、カイがライにそう打って見せる。
「そう。作業始めたばっかなのね。それでカイはなにもしないの?」
『俺にはできることがないっすよ。いくら兄さんの血をひいていようがなんだろうが』
「声がでない、歌声がでないだけでしょ?」
『そう言う問題っすかね…』
カイは、そう打って苦笑いをする。
そう打って見せている今でも、実は頭の中で、メロディーが浮かんでいた。
歌詞はないけれど、メロディーだけが浮かんでいる。
でも、歌声にもならないから言えないだけ。
「私、知ってるんだよ?作詞はできてなくても、今カイの頭の中にはメロディーが浮かんでいること」
「え、メロディー浮かんでんの!?」
作業をしながら、盗み聞きしていたコウが、いきなり声を上げ始める。
彼らは仕事がすごく早く、もう作曲をはじめていた。
しかし、伴奏とリズムだけは浮かぶもの、メロディーは一切浮かんでいないらしい。
「メロディーがさっぱりなんだ!助けてくれカイ!」
キラが、もうお手上げ状態でカイに助けを求めた。
しかし、歌も歌えなければピアノの音符もわからない異常、どう表していいのかがわからない。
『俺にどうしろっての。俺には』
カイはそこまで一度打って、一度手を止めた。画面には、キーボードでベースが映っている。
そこで、カイはあることを思いつき、近くにベースがないかと確認した。
そして、近くにあったコウのベースを手に取った。
『一旦借ります』
「あ、うん。どうぞ」
カイは、素早くベースをカバーから取り出し、弾く体制に入った。
そしてカイは、思いついたメロディーをそのままベースで弾き始めた。
「これ………これだよ…!!」
コウは、カイのメロディーを聞いたと同時にまたパソコン画面を見つめなおし、勝手にかちゃかちゃとパソコンを押し始めた。
それはカイの奏でるメロディーをそのまま設定していた。
そして、カイがメロディーを全て弾き終わったと同時に、コウのキーボードの音も止む。
「すげぇ…」
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作者名:Hi-chan | 作成日時:2017年6月27日 16時