第100話 ページ4
爆破された車両の上空で、ヘリの音がする。耳をすますと、どうやらそれはこちらに向かってくるようであった。
「や‥‥‥、やめてくれ。」
裏切られた。僕は、裏切られた。
仲間だと思って信頼していた鬼兵隊に。家族として、一番大切にしていた妹に。
銃口を、こちらに向けられる。そして、銃弾の雨が情け容赦なく降り注ぐ。
辛うじてそれは外れていくが、隊服が引っ掛かっていた所に運悪く当たってしまう。そして、僕の体は宙に舞った。
やめてくれ。僕は、こんな所で死ぬ男じゃない。
やめてくれ。僕は、もっとできる男なんだ。もっと、もっとーーーー
過去の記憶が、よみがえる。幼い頃の悲しい、苦しい記憶が。
兄上にばかり注意を向けて、僕に冷たい態度を取り続ける家族。大人たちからは天才と呼ばれる一方で、僕を妬み、いじめぬいた同門生たち。
なんで。なんでみんな僕を見てくれない。こんなに頑張っているのに、僕は何も悪くないのに。
もっと僕を見てくれ。もっと僕を誉めてくれ。僕を、一人にしないでくれ。
隣にいてくれ。
僕の隣で、この手を握ってくれーー!!
右手に、体温を感じた。それと同時に僕の身体も止まる。上を見上げると、近藤が僕の手を握りしめていた。
「兄上ーーっ!!」
伊東「こ‥‥、近藤!? A!?」
- 金 運: ★☆☆☆☆
- 恋愛運: ★★★☆☆
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薫(プロフ) - 沖田桜華さん» ありがとうございます!そうですよね!これからも頑張って更新致しますので、どうかよろしくお願いいたします! (2018年10月20日 18時) (レス) id: 2de80711c6 (このIDを非表示/違反報告)
沖田桜華 - とても面白いです!動乱篇は実写でも取り入れられましたし、ほんとに泣けます…続き楽しみです。 (2018年10月20日 14時) (レス) id: 98b8c85960 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名:薫 x他1人 | 作成日時:2018年9月11日 13時