第22話 ページ24
翌日。俺は今、屯所の一室で例のガキから事情を聞いている。だが、俺と一向に目を合わせようとしない上、怯えたこのガキは言葉もしどろもどろだ。
長く艶のある金髪も、黒の瞳も、伊東の面影を色濃く残している。いや、面影があるというよりはあいつにそっくりだ。
まさか、とは思った。
土方「おい、Aっつったな。」
「っ、はい‥‥」
土方「おめぇ、伊東とは一体どういう関係だ。」
「え‥‥!?」
そう言ったきり、言葉に詰まるガキ。すると、部屋の扉がするりと開いて伊東が入ってきた。
伊東「土方君、どうしても僕らの関係を知りたいと?」
余裕たっぷりの笑みを浮かべる伊東とは対照的に、ますます困惑したような表情を見せるガキ。
伊東「A、全部話すといい。本当の事を、僕らの本当の関係を。」
肩に手を乗せ、耳元で囁く伊東。
言われ、奴は意を決したように顔を上げる。そして、初めて俺と目を合わせた奴はかき消えそうな声でぽつりと言った。
「土方さん、実は‥‥」
一度目を伏せ、一呼吸置く。果てしない沈黙が続いた後で、ゆっくりと続けた。
「私と、先生は‥‥。血の繋がった兄弟なんです。兄弟で、恋人で、ずっと一緒にいようねって、約束したんです。」
土方「なっ‥‥!?」
奴の言葉に、思わず煙草を落としそうになる。
土方「兄弟で付き合ってるだと? そりゃあ、一体どういう事だ。」
今の俺には、この一言を紡ぎ出すのが精一杯だ。
伊東「どういう事だ、か。」
押し黙る奴の頭をそっと撫で、微笑む伊東。奴の、伊東の今の表情は、勝ち誇ったようなそれそのものだ。恐らく、近藤さんや総悟のことも騙してきたに違いない。
伊東「それは僕から話そう。」
表情を崩さぬまま、伊東はAの隣に座った。
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薫(プロフ) - スー☆さん» ありがとうございます!嬉しいです!これからも頑張って更新します故、よろしくお願いします。 (2017年11月5日 11時) (レス) id: db84894ca1 (このIDを非表示/違反報告)
スー☆(プロフ) - 続きが気になります!! (2017年11月5日 0時) (レス) id: 6b91c09b66 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名:薫 x他2人 | 作成日時:2017年7月15日 15時