◯ピアス ページ17
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ラ「このピアスオシャレだよねー」
『え?これ?』
何気なくつけているピアス。
当たり前のようにつけてたけど、実はあの人からもらったんだよね。
ラ「貰い物?」
『まあ、そんなところ』
メンバーに相談した時、ピアス開けるって言った時怒られたけど、いいんじゃない?って肯定してくれたのは彼だった。
まあ、当時は高校生で、私がなかなか折れない性格なの知ってた上で肯定してくれたんだろうけど。
ラ「え、誰?」
『秘密』
つまんなーいなんて言いながら、隣で勉強を始めるうちの最年少。
勉強なら、適任がいるだろ。
わざわざ私の隣でやらなくていいと思うんだけど。
そう思いながら、本を読む。
ラ「ねぇねぇ、月ちゃん」
『なんすか』
ラ「ここの答え教えて?」
そう言ってノートを開きながら見せてきたのは、「そのピアス、誰からもらったの?」と書いたページだった。
『だーかーら!
秘密だって』
ラ「ほら、教えてくれないと本読めないよ?」
『毎日聞く気?』
ラ「もちろん」
それを知ったところで何になるんだか。
さすがに本は読みたいし、ずっと聞かれるのも嫌。
別に、過去の話だからもったいぶる必要もないか。
そう思い、ラウールから視線を外し、もらった人の方を向く。
『あの人』
ひとりで黙々とクイズアプリに集中する阿部に目線を送れば、「えぇ!?」と驚くラウール。
『うるさい、早く勉強しろ』
ニコニコしながら、はーいと怖いくらい素直なラウール。
とにかく、若いって怖い。
◇
口が悪くなるのはちょっとした照れ隠し
◇
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