【忍たま】姉は弟になかなか会えない

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「そ、そうですよね。私、また早とちりしちゃったみたいで……」
「て、ていうかおにーさん、自己紹介しません？」
「そ、そういえばしてなかったね！！」
「あ、あはは〜」


これはこれは3人とも見事な愛想笑い。そして話題を逸らしたな？でも誤解は解けたようだ。


「……誤解が解けて何よりだ。それに確かに自己紹介がまだだったね」


ぶっちゃけちょっと引かれたのは悲しいが誤解が解けたので良しとしよう。





Aは乱れた呼吸を治して、被っていた編笠を脱ぐ。そして小さな彼らと目を合わせるようにしゃがんだ。


「改めまして、私の名前は鶴町A。よろしくね」


編笠で隠れていたAの顔が露わになった。

少し垂れ目がちの大きな目。

肌は白く透明感があり、頬はほんのりピンク色。

髪は茶色っぽくて頭の上で１つに括ってある。

そのサラサラ具合は某サラストに負けないであろう。

そして極め付きの綺麗なアルカイックスマイル。


3人の思考は一瞬停止した。まさかこんな綺麗な人だとは思いもしなかったのだ。


数秒の停止の後、Aが右手を差し出したことで彼らの思考は活動を再開した。


「わ、私は猪名寺乱太郎です！」
「ぼ、僕は摂津のきり丸！！」
「ふ、福富しんべヱでーす！」


よろしくお願いしまーす！！と3人は元気な返事と共にAの白く細い右手をそれぞれ順番に握り返した。


「はい、よろしく。ああ、ちなみになんだけどね？」


握手が終わり、3人とAの目がしっかり合う。





「私、“おにーさん”じゃなくて“おねーさん”なんだ


「……え、ええええええええええええええ！！？」





衝撃の事実に3人の大声がこだまする。目玉が飛び出そうなくらい驚いている。

そんな様子を見ながら、イヒヒとAは笑う。

さっきのアルカイックスマイルとは全く違う、悪戯っ子の笑顔だった。

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