【忍たま】姉は弟になかなか会えない

3：会えないなら会いに行けば良い ページ14

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「ハッ！！！」


目を開けたら懐かしい実家の天井が見えた。

あれ、いつの間に寝たんだっけ？てかなんか弟がこの家に居ないとかいうマジ地獄みたいな夢見てたな……

気分最悪と呟きながら寝ぼけ眼を擦った。


「A、起きたの？おはよう〜」
「もう朝だぞ？」
「え、ああ、父さん母さんおはよう。私昨日いつ寝たんだ？」
「寝たというかあれは気絶ね！」
「伏木蔵が居ないって確認したらぶっ倒れたな」
「まさか倒れるなんてね〜」
「Aは本当に伏木蔵が好きだな！」


あははははは、なんて笑っている両親……いや、笑い事じゃなくね！！？！！？


「ちょっとそれ夢の中の話じゃないの！？伏木蔵本当に居ないの！？」
「んもう！！だから昨日から何度もそう言ってるじゃない！」


嘘だ……せっかく帰ってきたのに伏木蔵に会えない？え、は、地獄じゃね？いや、地獄通り越してこれは死では？


「ガッテム！！！！！！」





Aは頭を抱えた。そして枕に顔を埋めウォンウォン唸り出した。


「……はぁ、本当あんたって子は、しっかりしてるんだかポンコツなんだかわからないわねぇ」
「Aがポンコツになるのは伏木蔵関連のことだけだよ」


奇行に走る我が子を見ながら両親はため息を吐く。呆れた表情ではあるが、その眼差しはどこか暖かく優しいものだった。


「A、そんなに会いたいなら会いに行けばいいじゃないか」
「……は？」


父の提案にAは顔を上げた。

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