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「俺、ラウール
送ってから家帰るわ」
私の家まで送り届けてくれた
蓮くんは運転席からそう言った。
「うん。分かった」
「Aちゃんまたね！」
「気をつけてね」
ばいばーい！！！と
私が見えなくなるまで
ラウールは手を振り続けてた。
携帯にはお母さんからLINEが
入っていて。
あと10分くらいで到着するという。
「Aの部屋も久しぶりね〜」
「何にも変わりはないでしょ？」
「こんなことがないとなかなか
顔見れないから」
そう言うとお母さんは
ちゃんとご飯食べてる？
なんて。
「子供じゃないんだから。」
「お母さんにとっては何歳になっても
Aは子供のままよ？？」
「そうなの？(笑)」
「、、、今日はごめんね。」
「なんでお母さんが謝るの。
謝らなきゃいけないのは私の方」
「お父さんがね、仕事なかなか
上手くいってなくて。
Aを見合いに出すって聞いたとき
このお見合いが上手くいけば、
少なからず仕事が安定するかもって
思ったのは事実よ。
あなたの気持ちも考えずに。
反省してる。ごめんね。」
「そう、、だったの。」
お茶を出すとお母さんは
ありがとうと笑った。
「でも、仕事のことはお母さんとお父さんの
問題よ！娘のあなたには関係のないこと。
巻き込んでしまってごめんね。」
「大丈夫なの、、私に出来ること」
「Aは何にも心配しなくて
大丈夫よ！もしもの時は頼らせてもらうわ」
そう言うとお母さんは
着物なんて硬っ苦しいのよ！
と言いながら部屋着はある？
なんてキラキラした瞳で聞いてきて。
「あ〜！解放された〜！」
着替えると嬉しそうにそう言った。
「で〜？」
「で〜？ってなに(笑)」
「ホテルに来てたイケメン2人は
誰なの？お母さん何も聞いてないけど？」
「1人はね、すごく真面目で紳士で
私の事いつもヒーローみたいに守ってくれるの。
もう1人は、いつも明るくて元気で
私が辛い時、しんどくてしんどくて
心が折れそうな時、いつもそばに居てくれるの」
「Aはどっちが好きなの？」
あ、でも村上くんは
制服着てたからそもそも犯罪に
なっちゃうわね！
なんてお母さんはケラケラ笑ってる。
「私は、、」
その時、丁度私の家のチャイムが鳴って。
「は〜い？どなた〜？」
母が意気揚々とインターホンに出ると
「あ、、、目黒蓮です。」
そう彼の声が聞こえた
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作者名：あやぴのかやあ
| 作成日時：2021年2月14日 9時
