ま だ 見 ぬ 地 図

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錦戸side









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章ちゃんの病気のことについて 、改めて説明された 俺ら 。
辛くて聞きたくなかってんけど 受け止めなあかんと思った 。









｢ そして 、入院の事なんですが…





前回来ていただいた時に手続きは終わらせておいたのでいつでも入院可能です 。






病気の状態からすると 、今すぐにでも入院させた方が良いかと … ｣









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入院 か …




仕事とか出来ひんし 、今後のライブとか …
その前にファンのみんなや世間の人に病気のこと説明せなあかんよな 。

章ちゃん ジャニーさんには 話したんやろか…
他にも先輩や後輩に説明せなあかんのかな 。







いろんな考えが俺の頭ん中に次々浮かんだねど 、何一つ答えも出ずに ただ章ちゃんの手を握っていた俺の右手にさらに少し力を入れた 。









｢ あの…


安の思ってるようにさせてやりたいんです 。 ｣









突然横山くんが 、章ちゃんを優しく見つめてから医者に言った 。









そしたら 、その医者は横山くんを見て頷いた 。









｢ 分かりました 。


話はそれからにしましょう 。｣









それから 、俺らひとりひとりに名刺を配った 。









｢ 今さらになって申し訳ありませんが 、
安田さんの担当医の 森川 守 (もりかわ まもる) です 。

これから 全力を尽くして安田さんの病気を治していきます 。｣









よろしくお願いします と頭を下げた森川さんに 、章ちゃんの命の手綱が握られてると思うとなんだか不思議な感覚 。 だけど この人は頼れそうな人やなって思った 。

… 直感やけど 。









｢ こちらこそよろしくお願いします 。｣









横山くんの声に 、みんな頭を下げる 。









｢ あの… 、面会時間は終わりです 。｣









その声に頭を上げると 、 気をつかった表情のナースが 片手にバインダーを もう片方の手に懐中電灯を持っていた 。

その電灯の光は俺らの顔を照らしてた 。








もうそんな時間か …









気づかなかったけど 外はすっかり暗くなってた 。









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明日は仕事がない人達で病院に行く 。
それだけ決めて俺らは家へと帰っていった。









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