ま だ 見 ぬ 地 図

１２ ページ12

:









｢ 落ち着いて聞いてください 。









:









安田さんは 、結核性髄膜炎という病気にかかっています 。｣









ケッカクセイズイマクエン …



その言葉が頭の中で何度も何度もリピートされる 。









『 … どういう病気ですか？


僕はどうなるんですかｯ ？
これからどうなるって言うんですか！？




… ｯ 死 ぬんですか ？ 』









荒くなっていく呼吸にのせて立ち上がり 怒鳴る僕に対し 、僕の肩を抑えてまた座らせたお医者さん 。









｢ 落ち着いてください 。





これからの治療方針としては 、
イソニアジド 、リファンピシン 、エタンブトール 、ピラジナミド という薬を服用していくやり方が基本です 。

そして 、安田さんの場合 形として腫瘍があり位置的にも取り出すことが出来るので手術も可能です 。




ですが … ｣








『 … ですが？ 』








｢ どんな治療法だとしても 、

進行状態的には死亡率は50〜70% 、助かったとして後遺症が残る確率は20〜30% と他の病気と比べても かなり高いです 。｣






『…… そんな … 』






あまりにも残酷な現実に 、僕は一気に闇の底へと突き落とされた感覚に陥った 。









｢ これから治療を進めていくとすれば 、入院の手続きをお願いしたいのですが … ｣









『 ｯ… 待ってください …


メンバーにも事務所の社長にも… 話さなきゃ 。



少し … 、 少し時間をください ｯ！！ 』









必死にお願いすると 、少し考えてから口を開いた 。









｢ 二週間 … 、二週間までは待ちます 。


この病気はゆっくりできるような病気ではないのでそれだけは守ってください 。｣









『 はい …！ 』









:









僕はお礼言って 、先に入院手続きをしてから自分の家へ帰った 。









:









:









しなきゃ … みんなに話を 。




全部しなきゃ … 。

１３→←１１

→ 目次へ｜作品を作る｜感想を書く
他の作品を探す