全部君に向けて

違和感と ページ13

なるside

違和感はあった。

初めて会ったとは思えない弾とAさん


でもお互い深く関わろうとしなくて

壁を作ってる。

でも今回ではっきりした。


いきなり少し怒った顔をしてAさんがあすかさんに怒って。

でも言ってることちょっとはわかったんだ。

業界を知ってきたこの人だから言えること。



でも


「追いかけないで！！」

は別のように見えた




竜星「また悲しい匂い。でも今回はちょっと怒ってる」


なる「……Aさんが？」



「弾くん！弾くん！」

弾「チェイニー。あいつらはすごい」

弾「死ぬほど忙しいはずなのにこうやって練習して」


弾「俺らが叶うわけない」


「ねぇなんでそんな事言うの？」

「弾くんが諦めないでよ」


弾「どの口が言うんだよ」


「……」

弾「俺の前からいきなりいなくなったくせに！！今更！お前の夢は俺と歌って過ごしてデビューしても一緒に歌おうだったじゃねぇかよ諦めたのはAだろ！」


「そうだね。逃げたの。見たくないものから逃げたの。そっから逃げて逃げて仕事を入れまくった。すねかじって頑張って今の姿になっちゃった」


「私は辛くなったから逃げてやめた。辛いなら辞めちゃえば？」




弾「は？」


「趣味でも音楽できるし」


弾「なんだよそれ今更そんなこと言うのかよ」


弾「俺は音楽室でAと歌わなければこんなに好きになることも目指すこともなかったのに背中なんか押すな」


「それは押すよ。弾くんの歌がだいすきで！！だいすきで！仕方ないんだもん」


走り出して弾くんはまたメンバーと頑張ろうとしていた

だから私も一緒に頭を下げた

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