全部君に向けて

仕事 ページ23

貴方side

そこから私は新曲を出して

そのおかげで仕事だらけになった。

朝からラジオ、テレビ番組に呼ばれ、昼もテレビにでたり、雑誌の撮影、インタビュー、夜には歌番組、バラエティーにも呼ばれ寝る時間もなければ正直大変だった


ケンジ「Aさん寝ましたか？」

「大丈夫です。新曲を出すといつもこうなので」





"悲しいラブソング"

"配信ランキング1位"


ネットでも私の事でいっぱいだった




事務所の階段ですれ違ってもブルームのみんなと話す暇もなかった




「ケンジさんつぎは？」


「ケンジさんつぎの場所」



ブルームのみんながそれを見てくれているとも知らなくて














ふらっ



弾「あぶないっ」



巧「キャッチ」


階段で倒れかけたわたしを後ろから抱き抱えてくれたのは巧くんだった



「ごめんねありがとう。けどごめん時間なくてお礼は別で」


弾「やめろ」


「え」

弾「休め」

「弾くん離して歌番組なの。」


弾「そんなんで出れるのかよ」


「私は出ないといけない。」


弾「…」

「私は歌姫って言われてるの。ファンだって待ってるの」


弾「じゃあこんなことするな。体調管理しっかりしろよ」

「っ」


弾「ほら行くぞ」


弾くんにお姫様抱っこされたからだは自分でも思っていた以上に軽く持ち上げられ事務所の中の医務室に行く頃にはもう寝ていた


弾「……ばか」


巧「……」







起きた時には伝言ひとつだった




"起きたらケンジさんに電話かけて俺たちの寮に来い"




ケンジさんに来てもらって寮に送って貰った。


私が入った時に巧くんと弾くんが話していて

弾くんは走って行ってしまった。



たぶん、仲町先生のとこ。




「っ…………泣」




ゆきや「弾！？……ってAどうしたの」



「いかないで……っ泣」


ゆきやくんの声なんか聞こえなかった

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