僕が愛する盲目の彼女 【BTS】

10年前の私 ページ13

アイside



朝食を済ませ、ユジュンさんとおしゃべりをする





YJ「そういえば、ホソクくんとアイちゃんっていつから知り合いなの？付き合ったのは10年前ってことは知ってるんだけど、その前から友達だったんでしょ？」


『はい、私とホソクは元々、親同士の仲が良くて、同じ病院で１日違いで生まれたんです。』


YJ「え、ならもう25年も一緒にいるの！？」


『はいw』







そっか、25年…


私の人生、もうそんなに時間が過ぎたんだね









ーーー10年前ーーー



その当時の私は、どこにでもいる普通の学生だった


みんなと同じように勉強して、遊んで
大好きだった絵画教室に通って


将来世界で活躍する画家になることを夢見て、
毎日必死に努力してた




アメリカで働いていた親のおかげもあり、海外で個展を開いたり、色んなアーティストとコラボしたり

中学生にして将来有望と注目されていた








でも、私が15歳の時




弟の誕生日に済州島に旅行に行った際、
飲酒運転の車と正面衝突をし、私は視力を失った


両親は即死、弟は昏睡状態となり、今もまだ目が覚めていない





私だけが生き残ったようなものだった





その事実が、当時は本当に辛かった



目が見えなくなったことよりも、
絵が続けられないことよりも、

私だけが取り残されたことが何よりも辛かった






それから私は自暴放棄になり、眠ったままの弟に会いにもいかず、両親の葬式にも参加せず、ただ病院のベッドで一日中眠った







眠たくなくても、目を開けたくなかった





開けても見えないから…

色も、少しの光も、大好きな人の顔も





家族の喪失に加えたその事実に、
私は耐えられなかった



泣いても泣いても
何も変わらなくて

ただ時間だけが過ぎていった






もういいと思った

このまま殺してくれとも思った






でもそんな私を救ってくれたのが、

他でもないホソクだった

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