97 呼び出し ページ3
今日は一旦休もうという話になり、全員部屋に戻った。
しかし、おれはまだまだ寝られそうになかった。
アースラ様との連絡を取るアンモナイトの飾りが、グラグラと揺れた。
アースラ「ジョー、あんたこの間の書類出来たのかい？」
エイトフット「アースラ様......突然連絡入れるのやめてください」
アースラ「私はそんなことを聞いてるんじゃないんだよ。質問に答えな。」
エイトフット「書類は全部できています」
なぜこの人はここまで傲慢なのだろうか。
アースラ「ならいい。すぐに私のところへ持ってきてくれ。」
エイトフット「えっ.....今からですか？」
アースラ「文句でもあるのかい？」
エイトフット「いえ、ないです.......」
もうアースラ様に口答えするのはやめよう。
そう思えた瞬間だ。
俺は仕方なく書類をまとめ、マーメイドラグーンに向かった。
アースラ「ご苦労。新しい書類はもう送っておいてやったよ。感謝しな。」
エイトフット「あ、ありがとうございます......」
正直喜べるものではない。
喜べるのはここから帰るのに荷物がないことくらいだ。
アースラ「そういやあんた、いい女を見つけたじゃないか。」
エイトフット「なんのことでしょう？」
アースラ「とぼけるんじゃないよ。A......とかいう子だっけ？」
その名前を聞いて、俺は少し体が強ばった。
アースラ「あんたみたいにいい仕事ができそうな子だね。」
エイトフット「それは......褒め言葉として受け取っていいのでしょうか。」
アースラ「それはあんた次第さ.....彼女をあんたと同じ私の手下にするってのもいいね」
エイトフット「しかし.....お言葉ですが彼女にはもうマスターがいますが。」
アースラ「あんたも頭が固いねえ。魔法で解決できることさ。どうだい？あの子を自分と同じ世界に連れ込む......惚れた女とずっと一緒ってわけさ......」
アースラ様の脚が俺の頬をなぞる。
多分俺じゃなきゃ誰もが背筋が凍りつくだろう。
エイトフット「彼女に手を出すのは、控えていただけると幸いです。」
アースラ「惚れた女には手を出してほしくないって訳か。彼女もいい男に気に入られたもんだ。」
そう高らかに笑うアースラ様。
こんな海の魔女に気に入られたAも大したもんだ。
アースラ「大事にしな.....あの子を。」
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壱加(プロフ) - 机の上の靴さん» 前にもコメントしてくれましたよね！？ありがとうございます！今後とも応援よろしくおねがいします！ (2020年5月20日 15時) (
レス) id: 26cd84f321 (このIDを非表示/違反報告)
机の上の靴(プロフ) - 最高の作品ありがとうございました！！とても面白かったです！これからも頑張ってください！！応援してます (2020年5月20日 15時) (レス) id: da06bfb863 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：壱加 | 作成日時：2020年5月19日 14時
