17曲目 ページ19
「じゃ、天祥院。私行くからね」
「ありがとうAちゃん」
天祥院を保健室へ送ったあと私はKnightsの元へ向かった。
「わはははは☆」
「Leader！壁に書かないでください！」
「なるくん。くまくん起こして」
「凛月ちゃん起きてー」
「んんぅ…」
「何してんの？」
Knightsが入り浸っていると聞いている場所に着くと壁に楽譜を書いている弟、それを止めるツカサ。
全然起きないリツを起こすイズミとアラシがそこに居た。
呆れているとアラシが私に気づいてにこにこと話しかけてくれる。
「あら、Aちゃんいらっしゃい」
「アラシ…これは」
「いつもの光景よ」
アラシがにっこりと笑って頬に手を当てる。私に気づいたのかレオがバタバタとこっちに駆け寄ってきた。
「A！来てたのか！」
「レオ？ツカサがめちゃくちゃ怒ってるけど」
「Leader！Aお姉さまも言ってください！」
「レオ〜壁に書いたやつ消さないと怒られるよ？」
「うん！わかった！」
「くああああああああ！！！私が言っても聞いて下さらなかったのに！」
ツカサは頭を抱えてレオは楽譜を消しに戻っていく。
はぁとため息を付きながらAが居たら言うこと聞いてくれるんだけどねぇ？と呟くイズミ。
「レオそんなに落ち着きない子だっけ？」
「はぁ？あんたちゃんと弟のこと見てた？」
「見てたよ。てか早くレッスンするよーせっかく時間作ったんだし」
パンパンと手を叩くとツカサは驚いた顔をして私に駆け寄ってきた。この子はなんと…最初は私の事をかなり警戒していたのに…
「Aお姉さまがレッスンをしてくださるのですか！」
嬉しそうな顔をするツカサ。レッスンをした覚えは無いのだけどトウリから聞いたらしい。
「ふーん、ツカサ、トウリと仲良いんだ？」
「いえ、仲良くないですよ」
「急に表情消すのやめてツカサ」
ざわざわとしていたのかリツが這いずりながら私の足元へと寄ってくる。うーんうーんっと唸りながらやってくるリツは”小さい頃”のままで安心する。
「リツー？レッスン始めるよー？」
「んーま〜くん…じゃなかった…Aがレッスン付き合ってくれるの？」
眠気まなこで私を見上げるリツはすこしふにゃと笑っていた。
目線を合わせるように私もしゃがんでリツの頭を撫でる。
「うん、私のレッスンだから頑張って起きてねリツ。起きなかったら即レイに連絡するかレイんとこまで引き摺るからね」
「え鬼？」
「リッツ〜頑張って起きろ〜！」
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作者名：ルナ | 作成日時：2022年4月16日 6時
