15曲目 ページ17
「はい、そこ！トウリ遅れてるよ！ユヅルもトウリの事見すぎ！天祥院、おまえ嫌い！」
「うげぇえ！Aセンパイ結構ハードなんだけど！」
「おや気づかれましたか」
「ちょっとAちゃん？僕だけ違うくない？」
あれから私はfineのレッスンと身の回りを世話することにした。
fine加入は誰にも言ってないしメンバーもなにも言ってないらしい。動きなわかる。ずっと見てきて自分で練習もした。
「はぁ、休憩しよ私も疲れた」
「Aセンパイなんもしてないじゃん！」
「ばーか、私も色々考えてるんですー思考使ってるから疲れるんですー」
「うににに…本当にセンパイ！？」
「おやおやあまり坊ちゃまを虐めないでくださいね？」
「いじめてないいじめてない」
これ以上やっても天祥院の顔色が悪くなる一方だ。
多分本人も気づいてるけど休憩を挟まないと本当にお陀仏になる。ちょっと飲み物買ってくると言ってレッスン室を出た。
「嫌いな割にちゃんと英智の体調とか考えてるの偉いですねA」
「…ワタルついてきてたんだ」
「A1人で飲み物を買わせると変なモノ買ってきますからね」
「気になるんだもん。でも自分で飲むの嫌だから毒味必要じゃん？」
「さらっと怖い事言いましたね」
ワタルに変わらないと笑われながら自販機でどれがいいか悩む。
たしか金持ち達だからこんな安い飲み物飲まないかもしれない。
うーんと顔を顰めていると声が聞こえてきた。
「あれ？Aじゃん！」
「レオ、イズミ」
「あんたこんなとこで何してんのォ？どっかのユニットのパシリ？」
「”王さま”さんに”騎士”さんではありませんか」
「はぁ？なんで日々樹と一緒？」
「おおっワタル！うっちゅ〜☆」
ワタルと私を交互に見るイズミ。
レオは特に気にせずに挨拶をしていた。
この2人にもfineに加入したなんて言ってない。
「今fineのレッスン見てやってんの。レベル低いからよくあんなんで学院の顔とか出来たね」
「そういう割にA、ちょっと嬉しそうだけど？」
「え？」
口ではそう言ってるけどわかってる。イズミにもバレてる。
fineはアイドルとして強い。キラキラしていてステージで見たことは無いけど絶対に輝いてる。
「A、皇帝のこと嫌いだもんなー」
「Aは照れ屋ですからね」
「はいそこうるさい。うちだってKnightsのレッスン見に行きたいよ」
「終わったら来れば？」
そうこう話しているとツカサが帰ってこないからとレオとイズミを呼びに来て解散した。
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作者名：ルナ | 作成日時：2022年4月16日 6時
